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パソコミに踊らされるパソコン |

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西田:私はODA(開発途上国援助)関係の仕事をやっていたことがあり,海外の事情を知る機会が多かったのです.AT互換機は以前からよく英語の世界で使われていましたが,生まれたときから国際的なマシンだったのです.アジアでも,タイに行けばタイ語で動いて,中国では中国語で動いている機械が,日本でだけは動かないという時代が3,4年続いたわけです.日本の標準と言われるPC-98という機械がいじれないほど大きくなってしまったときに,AT互換機はいじれるんだというウソを,誰が言い出したか知りませんが言い出した.それであっちもこっちも動かなくなって大騒ぎになった.私はパソコミと呼んでいるんです,この犯人を.マスコミじゃなくて.
パソコミがバカなことを言ったので,そのパソコミの世界に踊っちゃった.
しかも,わが国ではいま通信の世界で怪しげな情報が飛び交うわけです.アメリカはきちんと責任をもって情報を出してます.
昔はそういうふうに踊ってる人が少なかったし,あのころのパソコンマニアというのは初心者にめちゃくちゃ親切だった.そのころのパソコンショップというのはハード,ソフト,あるいはIC売ってるところまで,お店の人が知らなかったら,お客が代わりに説明してくれるんですね.初心者の方にいかにやさしく説明できるかというのが自慢だったわけです.ところがいまは,ちょっと知ってる人は「おまえ,知らないのか」と言う.自分が初心者だったころのことを忘れちゃっている.
お店のほうも少し詐欺的に売らないと売れない時代になりましたね(笑).
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