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1996年2月 [終了しました.]
NTT/ICC推進室
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JUGという組織 |

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森脇:JUG(Japan Users Group)に参加されているのはどういう方が多いんですか.
西田:職業で言いますと学生もいるし,医学博士もいるしお医者さんやほかの学問をしている人もいる.企業の方もいます.いろいろです.だから,どういう人って言いにくい.
森脇:エンジニアだけっていうわけではない.
西田:全然違います.ただ,昔からの会員は,10年前の秋葉原少年ですから,大病院のお医者さんでもパソコンにめちゃくちゃ詳しい.ユーザーの集まりってヘンなんですけども,来たときは身分がないんです.私なんかも,個人データは訊かないんで,その方が何をしてるか知らない方がいっぱいいらっしゃる.
サザンパシフィックという,アメリカのソフトだとかを日本に入れている会社がありまして,その会社の片山さんという方が,ユーザー会を作ろうよ,と言ってはじめられたのがJUGのはじまりです.
ごく最近も,マイクロソフトが「アクセス」を生み出すときにユーザー会を作ってくれないかと言われましたが,アメリカは,ソフトを作るというと,ユーザー会を作る.アメリカは消費者が強いですから,ユーザーズ・グループってけっこう偉い.で,80年代は,日本の有名なパソコン雑誌は,ほとんどJUGが関わったと思います.「The
BASIC」は最近はどうしようもなくなってきましたが,前は,「インターフェース」とか「PCワールド」「コンピュータ・ワールド」は,ほとんどJUGが関わっていました.
ジャパン・ユーザーズ・グループ・オブ・CP/Mというのがもともとの正式名でした.あっちこっちの雑誌でJUGのページをつくっていただいてたんですけども,このあいだあるところで話したら,「ああ,怒れる老人たちの集まりね」って言われました(笑).
森脇:CP/Mがついていたんですね.
西田:ええ,CP/Mの時代ですから(笑).いかんせんCP/Mはみっともないから切ってくれと言うことになりましたが(笑).
森脇:いまは,パソコンユーザー意識っていうのは,あんまりなくなっているのかもしれませんね.パソコンを欲しくて買うけれども,そのパソコンに思い入れを持って意見を言いたいぐらいのユーザー意識が育ちにくいんじゃないかなって思うんですけど.道具なんでしょうね.気に入らなきゃ,もう,捨てちゃうとか使わないとか.
西田:道具であって正しいんだと思いますよ.
森脇:昔のユーザーズ・グループが育つってのは,やっぱり「こういうものがあってほしい」って思い入れがあったんでしょうね.
西田:当時はもう,そうですね.だいたい,JUGは,ユーザーを本当にしょって立ってましたから.
(*) JUGは,コンピュータを利用する人に,ほかの人の体験やノウハウ,公開ソフトの提供のために結成され,ボランティアで運営されている団体.例会を持ち,会報を作成している.また,「The
Baxic」誌上に,“JUG News”というコーナーを持っている.
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