チャンネルICC
ICC キッズ・プログラム 2017「オトノバ 音を体感するまなび場」で展示中の作品《タッチ・ザ・サウンド・ピクニック》は,聴覚だけによらない鑑賞体験を提案します.7月30日(土)に制作者の金箱淳一さんによるワークショップを開催しました.
《タッチ・ザ・サウンド・ピクニック》は,イヤーマフをつけて音が聞こえづらい状態にしたうえで,マイクで拾った音を振動に変換するデヴァイス「タッチ・ザ・サウンド・デヴァイス」を手に持ち,「オトノバ」で展示している他の作品を鑑賞します.
今回のワークショップでは「オトノバ」出品作品だけではなく,ICCで同時に開催している「オープン・スペース 2017 未来の再創造」で展示している作品を《タッチ・ザ・サウンド・ピクニック》で鑑賞し,触覚で感じた音を「擬音語」で表現してみる試みが行なわれました.
まず金箱さんからワークショップの説明がなされました.今回のワークショップでは,耳で捉える音をより小さくするため,イマーマフと併用して耳栓が使われました.
金箱淳一さん
「オープン・スペース 2017 未来の再創造」での出品作品,緒方壽人(Takram)《Oto-megane》,オーラ・サッツ《銃弾と弾痕のあいだ》,徳井直生+堂園翔矢(Qosmo)《The Latent Future——潜在する未来》,nor《herering》,リサーチ・コンプレックス NTT R&D @ICCを鑑賞しました.
耳で音を捉えづらい状況では,音から得られる情報が少なくなります.たとえば,音の発生地点やその方向性,音量,音質,また,音声として届く言葉とその意味内容などは音がもつ情報と言えます.
「タッチ・ザ・サウンド・デヴァイス」では,対象の音量が大きかったり,マイクを音源に向けたりすると,デヴァイスの振動が強くなります.言葉の意味内容を捉えることは難しいですが,声の抑揚や話者の性別の違いは振動の変化として感じられるようです.
また一方では,映像の変化やスピーカーの光り方の変化などの視覚から得られる情報に敏感になり,デヴァイスの振動から得られる情報と総合することで,普段と違った鑑賞ポイントに気づける体験となりました.
「オトノバ」では,音とともに香りを奏でる《パフューマリー・オルガン》など,体の五感をつかって音を体感する作品を展示しています.《タッチ・ザ・サウンド・ピクニック》で,音に触れ,耳だけでなく体全体で楽しんでいただけたらと思っています.
ICCスタッフが講師となり,「タッチ・ザ・サウンド・デヴァイス」を使って「オープン・スペース 2017 未来の再創造」展を鑑賞するワークショップは,会期中複数回開催いたします.
みなさまのご来場,ご参加をお待ちしております!
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金箱淳一「ICCスタッフによるタッチ・ザ・サウンド・ピクニック」
開催日:2017年8月13日(日),8月17日(木),8月23日(水),8月29日(火)
1回目:午後2時より,2回目:午後3時より
講師:ICC スタッフ
所要時間:各回とも約30分
会場:ICC 館内
定員:各回6名(当日先着順.各回開始30分前より受付を開始します.)
対象:小学生以上(低学年は保護者同伴必要)
参加費:無料
参加方法:ICC ギャラリーA 《タッチ・ザ・サウンド・ピクニック》作品スペースにてお申し込みください.
* 展覧会会期中,複数回の開催が予定されています.
主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
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ICC キッズ・プログラム 2017「オトノバ 音を体感するまなび場」
会期:2017年7月15日(土)—8月31日(木)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] ギャラリーA
開館時間:午前11時—午後6時
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合翌日)
入場無料
主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
後援:渋谷区教育委員会,新宿区教育委員会,中野区教育委員会,文京区教育委員会
[Ka.T]