学生が,創造ツールであり,コミュニケーション装置であり,データベースでもある機械=コンピュータを教師以上のリテラシーで駆使する時代を迎えている.コンピュータやネットワークによって,教育活動がどう変化しているのかについて,専門家を招き,公開座談会を行なった.参加者は,ネットワークとのかかわりが深いアーティストの安斎利洋氏,岐阜の「国際情報科学芸術アカデミー(IAMAS)」学長の坂根厳夫氏,大阪の「インターメディウム研究所(IMI)」でネットワーク部門を担当している野々村文宏氏,慶応義塾大学環境情報学部の藤幡正樹氏,多摩美術大学の伊藤俊治氏,ニュースクール’95の企画・実施を担当した歌田明弘氏.コンピュータによって,教師は知識の一方的な提供者から知識の海へのナヴィゲーター役になりつつある,という点でパネリストの意見は一致した.
『ICCコンセプト・ブック』(NTT出版,1997)より引用