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                アクリル絵具,ウレタン気泡ゴム,鋼鉄,モーター,ストロボ・ライト 
                  152×122(直径)cm | 
               
             
             
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            土または肉のような塊から人間の手が現われています.その手は生物の生命(卵)を地中からつかみ出し,握りつぶしてしまいます.ここには,誕生と破壊(=死)の終ることのない円環があるのです.生命を誕生させ死者が帰っていく(または,休息する),あるいは,死者と引き替えに新しい生命を誕生させるという母なる大地(大地母神[ルビ:だいちぼしん])のイメージが隠されているのです.作家は,このような始原的イメージを,《すくいとる指(いつも濡れて)》の中央の湖水(泥)にも登場させています. 
             
             
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