ICC
《ソーダプレイ・プロジェクト》1998年- より
《ムーヴル・キオスク》2005年
《ソーダレース・キオスク》2007年
《ニュートゥーン》2007年
ソーダ
《ソーダプレイ・プロジェクト》より
撮影:木奥惠三

《ソーダプレイ・プロジェクト》は,コンピュータ上で重力などの物理法則に基づいたふるまいをする創造的な形態をつくることができるシミュレーション・ツールです.現実世界を支配している普遍的な秩序の調和や美を取り入れながら,独自の世界を自由にシミュレートできるプラットフォームとして多くのソフトウェアが開発されています.そこでは,人間が共有する感覚を刺激して新たな表現やリアリティを生み出すことがめざされています.

このソフトウェアは,エド・バートン(ソーダR&Dディレクター)によって開発された《ソーダコンストラクター》のアルゴリズムやコンセプトがベースになっています. 《ソーダレース・キオスク》は,物理法則に基づく質量とバネのシミュレーションによって作られた生物のようなモデルを選び,いくつかのコースで他のモデルとスピードを競う作品です.さまざまなパラメータを操作して選んだモデルをカスタマイズしたり,遺伝的アルゴリズムによってモデルを自動的に進化させることもできます.《ムーヴル》は,まるで重力のあるキャンヴァスに,重量・動き・音をつけることができる画材で絵を描けるような作品です.《ニュートゥーン》では,ボールとバネの特徴を物理法則に基づいてデザインしながらゲームを作り,コンピュータや携帯電話で遊ぶことができます.

ソーダ プロフィール

ソーダは,インタラクティヴな作品や新しい教育手法の創造をめざして1996年に結成.初期は金融機関のユーザー・インターフェイスからインスタレーション作品まで幅広く制作を行なうが,近年はオンライン・コミュニティにおけるソフトウェア開発を中心に活動.また,このソフトウェアを応用した物理科学教育プログラムの普及にも貢献している.ウェブサイトSodaplay.comでは,さまざまなシミュレーション・ツールが公開され,実験的なクリエイションがユーザーに開かれている.

過去に参加した展示・イヴェント
キーワード:シミュレーション

コンピュータの登場によって,人間には不可能な量の計算を高速にできるようになり,現実空間の再現,まだ解明されていない現象や未来の予測,遺伝的アルゴリズムによる人工知能や人工生命の研究などが行なわれています.このようなシミュレーションはさまざまな分野で応用されるほか,単なるリアルな再現や模倣にとどまらないアルゴリズムによって,人間のイマジネーションと現実を行き来しながら,実際に起こりうる可能性を追求した実験的な作品やプロジェクトが発表されています. 関連イヴェント アーティスト・トーク+ワークショップ
日時:2008年8月30日(土),31日(日)[終了しました.] |→ 詳細|