公衆触覚伝話は,音声・映像に加えて振動も送受信し,相手の動きや存在感を伝える新しいコミュニケーションメディアです.遠くにいても,同じ机を挟んで向かい合っているような視触覚体験ができます.本展示では「月にいる人とコミュニケーションしたら?」という設定で,光で往復で約2.6秒の遅延がある場合とほとんど遅延のない場合を比較し,「遅延のないコミュニケーション」が距離を超えて自然な関係を醸成するのかを探ります.また「心臓ピクニック」の装置を使って自分の心臓の鼓動を遠隔に届ける体験もできます.
この展示は2019年に制作され,当時は,山口情報芸術センター [YCAM]とネットワークを介し長距離での視聴触覚コミュニケーション体験も行なわれました.2025年の大阪・関西万博では「公衆触覚伝話」のエッセンスにNTTの次世代情報通信インフラ「IOWN」を組み合わせることで,ほぼ遅延のない視聴触覚コミュニケーションメディア「ふれあう伝話」を実現しました.
本展示では,遅延のある体験と遅延のない体験を比較することで,通信を介したコミュニケーションについて考えるきっかけとし,遅延の意味について検証します.
《公衆触覚伝話》(2019年展示当時)
企画制作:渡邊淳司(NTT)
駒﨑掲(NTT)
鎌本優(NTT)
制作協力:大脇理智(山口情報芸術センター [YCAM])
菅沼聖(山口情報芸術センター [YCAM])
石川琢也(山口情報芸術センター [YCAM])
南澤孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
早川裕彦(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
加藤大弥(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
谷地卓(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
神山洋一(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
田中由浩(名古屋工業大学)
久原拓巳(名古屋工業大学)
《心臓ピクニック》
渡邊淳司(NTT)
坂倉杏介(東京都市大学都市生活学部教授)
川口ゆい(ダンサー/コレオグラファー)
安藤英由樹(大阪芸術大学アートサイエンス学科教授)
追加体験企画
企画制作:駒﨑掲(NTT)
渡邊淳司(NTT)
制作協力:吉田知史(of Sheep inc.)
ホシヒカリ(of Sheep inc.)
遅延実装:池田匠(TAKUMI DEVICES)