ICC
ライト・[イン]サイト—拡張する光、変容する知覚
《思考プロジェクター》《思考プロジェクター》撮影:FARBRAUM.cc
この作品は,カール ツァイス社の「無散瞳眼底カメラ」のサポートにより実現し,オーストリア,グラーツのキュンストラーハウスで初公開された.
《思考プロジェクター》2007年
エイリアン・プロダクションズ
発明家のニコラ・テスラ*が1933年に語った,「体験者の思考を(網膜を通して)撮影するカメラ」,という実現されなかった構想に触発されたインスタレーション作品.体験者は,自身の眼の表面と眼底の高解像度画像を,正面の壁に拡大されたプロジェクション映像として見ることになる.この画像は,アーティストがあらかじめ制作した映像アーカイヴとオーヴァーラップしながら左の壁にプロジェクションされ,またその画像がインターネットでストリーミングの後,人々のコメントが追加された上で右の壁にプロジェクションされる,という3段階のプロセスをたどる.Last Thoughtgraph(最新の思考グラフィック)
眼の映像アーカイヴ
※ニコラ・テスラ:1856年-1943年.クロアチアに生まれ,NYで活動した発明家および電気技師.交流電流,ラジオ,無線トランスミッター,蛍光灯,空中放電実験などの多数の発明,また無線送電システム(世界システム)の提唱で知られる.多くのメディア・アーティストから尊敬を集める存在.
「ヴォイス・オン・LiS」にて,この出品作家のインタヴューをお楽しみいただけます.* 英語のみ
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エイリアン・プロダクションズマルティン・ブラインドル (1963年オーストリア,ウィーン生まれ,在住).ノーベルト・マット(1962年イタリア生まれ,ウィーン在住),アンドレア・ソドムカ(1961年ウィーン生まれ,在住),オーガスト・ブラック(1975年米国生まれ,サンタバーバラおよびメキシコ在住)により構成.1985年の結成以来,新たなメディアやテクノロジーに対する理論的,実践的な探求を,メディア・パフォーマンス,インタラクティヴ・インスタレーション,ネット・アート,ラジオ・アート.サウンド・アート,写真など多様な表現により展開.各人のソロ活動や他のアーティストや科学者,技術者とのコラボレーションも多数.本展が日本での初の紹介となる.
http://alien.mur.at/*12月9日(火)から19日(金)まで,オーストリア大使館 文化フォーラムにて展覧会「エイリアン・シティ」を開催.