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ICC キッズ・プログラム 2024 
キミ( ).コード( ).セカイ( )

2024年7月23日(火)—8月25日(日)

概要

2020年度より小学校でのプログラミング教育が必修化され,「論理的思考力や創造性,問題解決能力等の育成」をねらいとし,その円滑な実施のためにさまざまな試みがなされています.

2024年度のICC キッズ・プログラムでは,こうしたプログラミング教育導入の趨勢に鑑み,メディア・アート作品をプログラミング的な要素(規則性,ランダム性,自律性,数学)からとらえ,感覚的にだけではなく,論理的思考にもつながる「モノゴト」のとらえ方で作品を鑑賞・体験できる場を創ります.物事を論理的に分析・分解し段階的にとらえるプログラミング的思考は,複雑化する現代社会において問題や課題に直面したときに解決策を見つけ出すスキルを育みます.

展覧会タイトルの「キミ( ).コード( ).セカイ( )」に入っている括弧とピリオドは,プログラミング言語の構文に倣ったものです.タイトルに含まれる「キミ」「コード」「セカイ」というワードは,それぞれが展覧会のテーマに深く関わっています.これらの単語がどのように相互作用するのかを定義できるまとまりで,その内容を書き換えることが可能です.ピリオドは,それぞれがチェーンのようにつながった状態を意味し,「キミ(と)コード(と)セカイ」や「キミ(が)コード(でみる)セカイ」,「キミ(が)コード(で作りかえる)セカイ」など,多様な意味づけが可能です. 人,社会,情報といったいろいろな「モノゴト」の関係性が絡み合って複雑になっている世界,「ワタシだけのセカイ」ではなく「キミがいるセカイ」で,モノゴトに対して体系的にとらえることを「コード(する)」とし,アートに触れてみることを試みます.



開催期間:2024年7月23日(火)—8月25日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]  ギャラリーA
開館時間:午前11時—午後6時
入場無料(当日入場は事前予約者優先)

事前予約受付は,ご来場希望日の7日前午前11時より,各入場時間の終了までです.

来場予約へ
外部のウェブサイトに移動します.

休館日:7月29日(月),8月4日(日),5日(月),13日(火),19日(月)
※休館日以外においても,開館時間の変更および臨時休館の可能性がございます.
最新情報はICCウェブサイト(https://www.ntticc.or.jp/)などでお知らせします.


共同キュレーション:高尾俊介,鹿島田知也
キュレトリアル・チーム:畠中実,指吸保子,鹿島田知也,赤坂恵美子,宮脇愛良
展覧会グラフィック:小田雄太(COMPOUND inc.)


主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] (東日本電信電話株式会社)
後援:渋谷区,新宿区教育委員会,中野区教育委員会,文京区教育委員会

お問い合わせ:https://www.ntticc.or.jp/ja/about/visit/contact/inquiry/


共同キュレーター 高尾俊介

アーティスト/甲南女子大学文学部メディア表現学科准教授/ジェネラティブアート振興財団代表理事
1981年熊本県生まれ,兵庫県在住.2019年より,日記のように毎日プログラムを書く習慣としてデイリーコーディングを提唱している.2021年,NFTアートプロジェクト「Generativemasks」を発表.1万点のプログラムから生成されるNFTが世界的に注目を集め,発売から2時間で1万個が完売した.このアーティスト収益から,ジェネラティブアート振興財団を設立・現在は作品発表と並行して,アルゴリズムと計算の芸術であるジェネラティヴ・アートの普及啓発活動に従事している.


キミ(と)コード(で繋がる)セカイ(を探検する)

高尾俊介(アーティスト/ジェネラティブアート振興財団代表理事)

現代において,デジタル環境は私たちの日常に深く根ざしています.スマートフォンの常時接続,自動改札や街中のデジタル・サイネージは,21世紀の風景として今や当たり前のものです.一方で,デジタル技術の複雑さが増すほど,その仕組みが見えにくくなる,ブラックボックス化が進んでいます.しかし,私たちがデジタルの仕組みを理解することには大きな意義があります.それは,その理解がテクノロジーに対して私たちが「主体的に関わる力」を養うからです.

今回の展覧会では,そういったデジタルの仕組みの根源にあるプログラムと,プログラミング的な思考に焦点を当てています.そして,クリエイティヴ・コーディングと呼ばれる,表現のためのプログラミングを通じて制作された作品が展示されています.これらの作品の多くは,当初から特定の強い目的を持って作られたというよりも,プログラミングによって可能になる表現を探求し,組み合わせたものが作品になっています.

会場内に用意した作品解説には,作品を形づくる要素に分解してその一部を掲載しました.それらをヒントに,作品表現につながる原理や仕組み,なぜこのような表現になるのかなどに想像を膨らませてみてください.プログラミングというと,むずかしく感じるかもしれませんが,そんなことはありません.美しさの背後にある数や規則は,誰にでもひらかれたデジタルの世界への扉のようなものです.ぜひコードによる表現の可能性を展覧会を通じて感じて,考えていただければと思います.

展示作品

参加アーティスト

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