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お知らせ

NTTとアルス・エレクトロニカ・フューチャーラボによる共同研究が始まります

2016年9月 8日 18:00

本日,NTTとアルス・エレクトロニカ・フューチャーラボが,「ICTとアートの融合」によるユーザ体験の高度化に関する共同研究を開始するという報道発表を行ないました.(ICCはNTT東日本が運営する文化施設です.)

オーストリアのリンツにあるアルス・エレクトロニカ・センターは,ICCともよい協力関係を保ってきた組織です.

アーティスティック・ディレクターのゲルフリート・シュトッカー氏は,これまでにICCでレクチャーにご登壇いただいたほかに,今年「オープン・スペース」10周年を記念して制作したウェブサイトにもメッセージを寄せていただきました.

今年のアルス・エレクトロニカ・フェスティヴァルの模様は,追ってこちらのブログでもレポートする予定です.

では,NTTの報道発表の内容をご覧ください.


2016年9月8日
日本電信電話株式会社


NTTと世界的なメディアアート研究機関アルスエレクトロニカ・フューチャーラボが
「ICTとアートの融合」によるユーザ体験の高度化に関する共同研究を開始

~先端テクノロジーとクリエイティブシンキングにより、新しいコンセプトの創出や研究を推進~


 日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鵜浦博夫、以下NTT)と世界的なメディアアート研究機関アルスエレクトロニカ・フューチャーラボ(オーストリア・リンツ市、所長:ホルスト・ホルトナー)は、ICTとアートの融合による新しいユーザ体験のコンセプト創出や研究の推進をめざし、本日、共同研究について合意いたしました。

 今回の共同研究によって、NTTが持つ人工知能やメディア処理技術等の最先端テクノロジーと、アルスエレクトロニカ・フューチャーラボが持つクリエイティブシンキングに関するスキル・ノウハウを持ち寄り、2020年にむけ公共空間における「深い感動、新しい体験、おもてなし」の提供をめざし、新しいコンセプトの創出や研究の推進を図ってまいります。

 また、アルスエレクトロニカが主催する世界的なメディアアートの祭典「アルスエレクトロニカ・フェスティバル2016」に共同研究の成果第1弾を出展します。



アルスエレクトロニカ・センター

アルスエレクトロニカ・フェスティバル2016


■背景

 NTT の研究所は情報通信分野において世界屈指の総合的な研究機関として、新たなコミュニケーションサービス、コミュニケーションネットワークを実現する基盤技術、10年後を見据えた最先端の基礎技術等に関する研究開発を進めています。また、2020年における訪日外国人含めた多様かつ大勢の人々のおもてなし・感動体験の実現に向け、羽田空港国際線ターミナル(注1)、なんばエリア商業施設(注2)、SXSW2016(注3)、Japan KABUKI Festival in Las Vegas 2016(注4)等の公共空間にて実証実験を行っています。

 アルスエレクトロニカ・フューチャーラボ(注5)はオーストリア・リンツ市のアルスエレクトロニカ・センターを拠点とし、設立以来メディアアートに関する研究・教育・社会活動を行ってきました。拠点であるリンツ市は、アルスエレクトロニカの長年の活動により、現代芸術が発展・振興した都市として世界的に知られています。アルスエレクトロニカ・フューチャーラボは先端テクノロジーとアートに関するグローバルなリーダーやビジョナーとのコネクションを有しており、アルスエレクトロニカ・フューチャーラボが創造した未来志向の新しいコンセプトやビジョンは、世界中のクリエイティブな企業に強い影響力を与えています(注6)

■共同研究の概要

  NTTの強みである最先端のICTのさらなる革新だけでなく、アルスエレクトロニカ・フューチャーラボの強みであるクリエイティブシンキングに関するスキルやノウハウを組み合わせることによって、新しいコンセプトの創出や研究を推進し、人間の感性や感情に訴えかける今までにない新しいサービスや未来コンセプトモデルの開発、新しい感動体験の創造をめざします。具体的には、「人工知能」「IoT・ロボティクス」「高臨場メディア」「ビッグデータ」「UI/UX」「人間情報科学」等をテーマとした共同研究を実施します。

■アルスエレクトロニカ・フェスティバル2016における成果第1弾の出展について

 アルスエレクトロニカが主催する、アルスエレクトロニカ・フェスティバル2016(オーストリア・リンツ市、9月8日~9月12日)(注7)は革新的なメディアアートの展示やテクノロジーに関するシンポジウム等、世界的なメディアアートの祭典として知られています。今回の共同研究の成果を、以下のように共同出展します。
 (参考:2015年展示数:482、42か国92,000 名が参加)

1.参加者体験を深める展示会アプリ: Ars Wild Card+ (注8)

 展示物のQRコードを読み取り展示物を認識するアルスエレクトロニカ・フューチャーラボの展示会アプリ「Ars Wild Card」にNTTのアングルフリー物体検索技術(注9)を適用し、QRコードがなくてもスマートフォンアプリのカメラ機能によって展示物を認識させ、さらに展示物をポストカードとして印刷し、持ち帰ることができます。



Ars Wild Card+による展示物情報の取得

2.驚きを与える誘導サインと参加型ワークショップ

 NTTの技術である変幻灯(注10)によって、本来動くはずのない印刷された展示会場内の案内看板や、来場者が描いた絵が動いているように見えます。デジタルサイネージのような、動的コンテンツを表示する機器ではなく、本来動かない印刷物・看板・床等が動くことによって見る者に驚きを与える誘導サインを実現します。また、フェスティバルのメインテーマである「現代の錬金術師(Alchemists of Our Time)」に合わせて来場者が架空の錬金術師を描くワークショップでは、来場者が描いた顔がその場で動き出します。



変幻灯による誘導サインの例(左側へ誘導するように見える)



描いた顔が動き出す例


(注1)空港の情報ユニバーサルデザイン高度化の共同実験を開始
http://www.ntt.co.jp/news2015/1512/151203a.html

(注2)なんばエリアにおける商業施設へのO2O2O送客サービス実証実験を開始
http://www.ntt.co.jp/news2016/1606/160608a.html

(注3)NTT、世界最大級のビジネスとコンテンツの祭典SXSW2016において、最先端のAI/IoT/映像技術を用いたショーケースを出展
http://www.ntt.co.jp/news2016/1603/160303a.html

(注4)NTT、ニコニコ超会議2016とJapan KABUKI Festival in Las Vegas 2016にて、歌舞伎と最新のICT技術の融合を実現
http://www.ntt.co.jp/news2016/1604/160419a.html

(注5)http://www.aec.at/futurelab/en/
(注6) The Making of Drone 100
https://www.youtube.com/watch?v=nTwX1Z68qMY

(注7) http://www.aec.at/festival/jp/
(注8)ARS WILD CARD+
http://awc.aec.at/

(注9)「3次元物体をどんな方向から撮影しても高精度に認識・検索し、関連情報を提示する「アングルフリー物体検索技術」を開発
http://www.ntt.co.jp/news2015/1502/150216a.html

(注10) 変幻灯(技術解説ページ)
http://www.brl.ntt.co.jp/cs/human/hengentou/


<本件に関するお問い合わせ先>
サービスイノベーション総合研究所
企画部広報担当
E-mail:randd@lab.ntt.co.jp
Tel:046-859-2032