本サイトをご利用の際,最新版のFirefoxGoogle ChromeInternet ExplorerSafariなどを推奨しております.
現在ご利用のブラウザでは,レイアウトなどが崩れる可能性があります.

JA / EN

チャンネルICC

ブログ

現在進行形のプロジェクト, これまでの活動など,ICCに関するトピックを紹介していきます.

戻る

スタッフ・ノート

明日から展示!大和田俊《unearth》(エマージェンシーズ! 027)

2015年12月21日 15:10

os2015_20151220_10.jpg


いよいよ明日,12月22日よりエマージェンシーズ!027 大和田俊《unearth》の展示がスタートします.作家の大和田さんも連日会場入りし,入念に作品の調整を続けています.


《unearth》は,大和田さんがこれまでに参加した「トーキョー・エクスペリメンタル・フェスティバル Vol.9」(トーキョーワンダーサイト本郷,2014年)や,「パレ・ド・キョート/現実のたてる音」(ARTZONE,2015年)で使用されていたものと同じ種類の岩石が使われていて,今回の展示はその作品を発展させたものです.フズリナという,2億5000万年前に絶滅した小さな海洋生物の化石が凝縮された岩石(石灰石)を素材として,岩石の上に薄めた酸をたらして化石を溶かし,生物の成分として固定されていた二酸化炭素を大気中に放出させます.

展示会場は,二つに分割された空間になっていて,奥の空間で,黒い台に並べられた岩石の上に点滴で酸をたらし,化石が溶け出す時の音を周囲に設置されたマイクによって集音して,区切られた手前の空間に設置されたスピーカーで増幅させた音を聞くことができます.また,作品にはもう一つの要素があって,手前の空間に設置されたモニターには,奥の空間内の二酸化炭素濃度が一定以上変化した時に,シャッターが切られるプログラムによって撮影された岩石の俯瞰映像が映し出されています.

os2015_20151220_09.jpg

os2015_20151220_03.jpg

os2015_20151220_04.jpg

os2015_20151220_11.jpg

微細な環境変化をとらえた作品のため,設営で大和田さんは,酸をたらす点滴の位置,石の置き方,スピーカーの位置や,二酸化炭素に反応させて記録する装置の機構等,テクニカルスタッフと何度も話しながら,繰り返し微調整を続けていきます.岩石が溶け出す音はとても小さいので,その音を聴くための環境の設定には,設営の最後まで調整が続けられるようです.どのような空間になるのか,お楽しみに.

また,会期中には大和田さんによるアーティスト・トーク&パフォーマンスも開催します.こちらもご来場お待ちしております.

大和田さんの作品は,来年の1月9日より,トーキョーワンダーサイト本郷で開催される展覧会「トーキョー・エクスペリメンタル・フェスティバル Vol.10」にも出品されます.ぜひICCの展示とあわせてご覧ください.

みなさまのご来館をお待ちしております!


エマージェンシーズ!027
大和田俊《unearth》

会期:2015年12月22日(火)─2016年3月6日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
開館時間:午前11時─午後6時
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合翌日),年末年始(12/28─1/4),
保守点検日(2/14)
入場無料
主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]


アーティスト・トーク&パフォーマンス
大和田俊(エマージェンシーズ! 027 出品作家)

日時:2016年1月30日(土)午後2時より
会場:ICC 4階 特設会場
入場無料
* 関連イヴェントについて,詳しくはホームページなどで最新の情報をお知らせします.


[N.K.]