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菅野創+やんツー《セミセンスレス・ドローイング・モジュールズ #3(SDM3)—ポートレイト》 撮影:木奥恵三
「オープン・スペース 2015」展は年度を通じた長期展示ですが,会期中には部分的に展示替えを行なっています.
情報科学芸術大学院大学[IAMAS]車輪の再発明プロジェクトでは,9月15日より,プロジェクトに参加する学生による6作品と城一裕さんによる《月の光に:蓄音器のために--エドアード・レオン・スコットとモホイ=ナジ・ラースローへ--》が追加展示されました.また,11月3日より,会期当初から展示されていたクワクボリョウタさんによる《真珠の耳飾りの少女》に代わり,クワクボさんによる《調整中》という,メディア・アートの展示会場では,しばしば作品の不具合が発生して鑑賞できない状態のときに目にする言葉がタイトルとなった作品が展示されています.
左:展示替え作業中の城一裕さんと学生のみなさん 右:作品の調整を行なうクワクボリョウタさん
菅野創+やんツー《セミセンスレス・ドローイング・モジュールズ #3(SDM3)—ポートレイト》 では,「オープン・スペース 2015」展の会期当初より続けられたドローイング用紙が11月3日より,新たなものに交換され,インクの色も前期とは異なる組み合わせになりました.3月6日までのどのようなドローイングとなるのか,期待がふくらみます.
左:展示開始から約1ヶ月の様子 右:展示開始から約3ヶ月の様子 いずれも撮影:木奥恵三
藤幡正樹さんの展示エリアでは,《オクリモノ》,《未成熟なシンボル》に代わり,9月15日より,《Electric Shadows》, 《Portray the Silhouette》が展示されています.
これらの作品の展示替え作業は,いずれも休館日を利用して行なわれました.藤幡さんは,前期展示作品の撤収作業とともに,新たに展示する作品をテクニカルスタッフとともに,細かい箇所まで設置作業に立ち会い,確認されます.
《Electric Shadows》が制作された1984年当時は,ヴィデオを再生しながらその上にグラフィックを描き足すことができる機材は貴重で,その技術もまだ新しいものだったとのことです.
展示室には,藤幡さんご自身によるテキストも掲示していますので.ぜひこちらもご覧ください.また,藤幡さんの著書『不完全な現実』の「光学機器とイメージリテラシー」の項「像イメージの原型としての影」では,〈実体〉と〈影〉,写真が発明される以前の〈シルエット〉についても述べられ,《Portray the Silhouette》の写真,制作スケッチも掲載されています.ICCショップでも『不完全な現実』を取り扱っていますので,展示をご覧になった後は,ぜひショップにもお立ち寄りください.
《Portray the Silhouette》,《Electric Shadows》の調整を行なう藤幡さんとICCスタッフ
また,情報科学芸術大学院大学[IAMAS]車輪の再発明プロジェクトでは,3月6日までの会期中に,更に展示替えが予定されていますので,会期ごとの作品をぜひお楽しみいただきたいと思います.展示変更のスケジュールは,ICC Online,メールニュース, Twitterでもお知らせしていきます.
みなさまのご来場お待ちしています!
オープン・スペース 2015
会期:2015年5月23日(土)─2016年3月6日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
開館時間:午前11時─午後6時
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合翌日),年末年始(12/28─1/4),保守点検日(2/14)
入場無料
主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
/Exhibition/2015/Openspace2015/index_j.html
[A.E.]