チャンネルICC
現在開催中の「オープン・スペース 2013」展で展示されている作品《moving objects | nº 692 - 803》の作者,スイス生まれベルリン在住のアーティスト,ペ・ランのアーティスト・トークとパフォーマンスを行ないます.
ペ・ランはスケジュールの関係でオープニングには出席することができなかったのですが(作品はインストラクションに従ってICCのスタッフで組み立てました),名古屋で開催される運びとなった個展「TONEplant; CASE02: Pe Lang/Marianthi Papalexandri-Alexandri」(8月31日まで,STANDING PINEにて)にあわせて来日し,東京でもICCでイヴェントを行なうことになりました.
《moving objects | nº 692 - 803》は,金属のフレームに水平に張り渡され,モーターよって回転するシリコンのチューブの上を多数のリングが細かく振動しながら左右に行き来する,動く機構を持ったキネティック・アートです.それは,どこか絵画のように壁面に展示され,遠目にはミニマル・アートの平面作品かのようにも見えます.その動きは,物理法則にもとづきながら,偶発的な要素による予測不能な動きを伴い,わたしたちの目を楽しませてくれる不思議な作品です.しかも,それは構造物としての美しさも兼ね備えており,シンプルで洗練されたデザインを持っているのが特徴ともいえます.
この作品を含め,ペ・ランの作品には少なからぬ音の要素があります.いわゆる音楽ではなく,それは作品の持っている動き自体から発される音や,作品の状態が音を想起させるようなものなどです.また,今回の出品作以外にもさまざまなアイデアによる作品を制作しています.
このたび開催されるアーティスト・トーク&パフォーマンスは,このような作家の活動や制作の背景を知る,また,作家のサウンド・パフォーマンスを間近で観る,またとない機会になるでしょう.
オープン・サロン「オープン・スペース 2013」出品作家によるイヴェント
アーティスト・トーク&パフォーマンス
ペ・ラン
司会:畠中実(ICC)
日時:2013年8月17日(土)午後6時30分より
会場:ICC ギャラリーA
定員:150名(当日先着順)
入場無料
日英逐次通訳つき
/Exhibition/2013/Opensalon54/index_j.html
[H.M.]