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2005年10月21日(金)—12月25日(日)ギャラリーA,B,5Fロビー,エントランス・ロビー
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展示作品(会期中,一部作品の展示替えがあります.) |
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出原栄一
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《樹木》
"Com Tree"
1973年
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出原は産業工芸研究所において,アーティストとしてではなく研究者として,当時まだ一般的にはなかなか利用できなかったコンピュータを,産業デザインの分野でどのように利用できるかを研究していた.とくに,大量生産ではなくオーダーメイドで自転車を設計するCAD(コンピュータ支援設計)を開発している中で,人工的な構造物ではない自然の形態が生成させるメカニズムに関心を持ち始めた.彼は1968年頃から,勝見勝,川野洋らと研究会を始め,虎ノ門にあった東芝のディスプレイ装置を使いながら,「樹木」のパターン作成に取り組みはじめた.
自然界の複雑で有機的な形のなかに数理的な構造を見出し,気候などの生育条件による変化をシミュレーションできる映像が,もはや研究としてだけではなく,美しさを持つものとして注目された.その後,コンピュータによって人工生命的な映像をつくる方向性として,河口洋一郎を始めとするCGアーティストたちに大きな影響を与えることになる.
軍事や産業への利用が主だったコンピュータは,人間の個別性を活かすための道具として利用する姿勢によって,芸術に近づいた.
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(c)E.Izuhara
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