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「風は見えない.肌に感じられても,目には見えない.しかし,木々のそよぐ姿から,風の存在に気づく.梢は,風の視覚化装置として機能している.『ファイバーウエイブ』は,人工の梢である.・・・・・」
『ファイバー ウエイブ』は,風にそよぎ太陽エネルギーで発光する,エネルギーを要しない環境アートとして,岐阜,東京臨海副都心,シカゴの三都市で稼働中.『ファイバー
ウエイブ II』は,そのインドア版の発展形.ICCデジタル・バウハウスの一環で新たに開発されたこのヴァージョンは,インターネットを通じて世界の都市の風をリアルタイムで再現し,また衛星の捉えた宇宙(木星や太陽風)の風を体現し,時に経済情勢を風に変換して,光のそよぎとして視覚化した.
アナログ/デジタル/アナログのプロセスで,ヴァーチュアル空間と実空間を交換している.
今回の『ファイバー ウエイブ III』は,そのネット上のフル・ヴァーチュアル版.
鑑賞者はオンラインでメニューを選び,見えない風にそよぐ梢の中を,リアルタイムでウオークスルーする.
3体の「ファイバー ウエイブ シリーズ」は,風を触媒にして,リアル/ヴァーチュアル世界を行き来する.
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