このシンポジウムでは,私たちと社会とのあいだに,より多くの接点や,ひろがりをつくり,さらに機能させていくための企業の役割についてアート/アーティストが社会と企業を媒介し,現在の社会の中で機能し,新しい社会を構想することの可能性について,そして,そうした構想が,企業,文化施設,アーティストといった社会的なプレイヤーがどのように働くことで実現するかを考えます.
ICCと同時期に設立され,開館時より20年来の協力関係を築いてきた,オーストリア,リンツのアルス・エレクトロニカ・センターでは,開発部門としてアルス・エレクトロニカ・フューチャーラボを擁し,NTTの研究所をはじめとした,さまざまな企業のR&Dと協業し,テクノロジーとアートによる試みを社会にアウトプットしています.このような,企業との連携によるアートとテクノロジーの社会実装の可能性や,企業などの組織の中でいかにアーティストが未来を見通した,2020年以降の社会に向けたサステイナブルなヴィジョンを提示することができるのかを,NTT研究所とアルス・エレクトロニカ・フューチャーラボの共同研究を中心に,2020年に向けた取り組みを紹介し,アルス・エレクトロニカから,フューチャーラボの小川秀明氏,アルス・エレクトロニカ賞の小川絵美子氏,ライゾマティクスの齋藤精一氏,NTT研究所から木下真吾氏,渡邊淳司氏をお迎えし議論します.
出演:
小川秀明(アルス・エレクトロニカ・フューチャーラボ)
小川絵美子(アルス・エレクトロニカ)
齋藤精一(Rhizomatiks)
木下真吾(NTT サービスエボリューション研究所)
渡邊淳司(NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
畠中実(ICC)