このたび,「サウンド・ライブ・トーキョー」でのコンサートのために来日することになった,マイケル・スノウ氏,恩田晃氏,アラン・リクト氏をお迎えして,三人が実践する,映画,写真,美術,音楽,批評などの活動を通じて,それぞれのあいだにあるもの,それらを超えて表われるものについてお話をうかがいます.
60年代から「構造映画」と呼ばれるコンセプチュアルな映画を制作してきた実験映画の大家であり,ジャズ・ミュージシャンとしても活動するマイケル・スノウ氏,カセットテープに録音されたフィールド・レコーディングによる音源を素材に演奏を行ない,写真や映像作品を制作し,映像作家とのコラボレーションも行なう恩田晃氏,ギタリストとしてロックから即興演奏,実験的な作品までを制作し,またサウンド・アートの概説本『サウンドアート——音楽の向こう側、目と耳の間』の著者でもあるアラン・リクト氏は2005年より三人での演奏を開始し2008年にはCDを発表しました.今回,サウンド・ライブ・トーキョーの招聘により,三人のユニットとしてのはじめての来日公演が実現し,それにあわせICCでトーク・イヴェントを開催することになりました.
スノウ氏の50年近くにおよぶジャンルを超えた活動,恩田氏のさまざまな場所と時間の断層を垣間見せるような音楽観,リクト氏の音楽とサウンド・アートとを行き来する活動についてのお話をうかがうまたとない機会になるでしょう.
司会:畠中実(ICC)