コラボレーションとは創造的協調活動であり,共通の理解を創出する行為である.従来の情報伝達を主目的としたコミュニケーション・メディアは,今後グループウェア・テクノロジーとの融合を経て「コラボレーション」を指向したメディアへと進化する.石井裕氏らの研究の映像通信の特質を生かしたCSCW(Computer Supported Cooperative Work)のデザイン・アプローチが紹介され,チームワークステーションからクリアボードへのデザインの進化,および将来ヴィジョンがビデオを用いて紹介された.また,メディアとメディアが内包する構造との関係,日本的な文化風土において生じるであろう課題などが提起された.
講師:石井裕(NTTヒューマンインタフェース研究所主幹研究員)
『ICCコンセプト・ブック』(NTT出版,1997)より引用