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イヴェント・レポート スタッフ・ノート

ワークショップ「アニメーションの不思議を発見しよう」レポート

2016年9月21日 18:30

8月28日,パンタグラフによるワークショップ「アニメーションの不思議を発見しよう」が開催されました.



ICC キッズ・プログラム 2016「気づきフィルター メディア・アートの要素を探してみよう」でのパンタグラフの出品作品《アニメーション・ターンテーブル》は,連続的な図形が描かれたディスクや,少しずつ違った形のオブジェが設置されたターンテーブルを鑑賞者が回すことで,ディスクの図形やオブジェがアニメーションとして見える作品です.


ワークショップ「アニメーションの不思議を発見しよう」では,ターンテーブルに設置できるディスクを,子どもたち自らが何も描かれていないところからオリジナルなディスクを制作しながら,アニメーションとして見える仕組みを知ったり,制作の中で思いがけない発見をする内容となりました. この日,2回のワークショップの講師をしてくださったのは,パンタグラフのメンバーのおひとりである江口拓人さんです.


《アニメーション・ターンテーブル》でオブジェが動いているように見える仕組みは,ターンテーブルの台座内部に設置されたストロボの点滅の周期とターンテーブルの回転の速度に秘密があります.ワークショップでは,1秒間に24回点滅するターンテーブルと,1周に24本の放射状のガイド線が引かれた透明なディスクが使われました.


まず,「止まっているアニメーション」を丸いシールをディスクに貼っていくことで作りました.作り方はディスクの中心から等距離になる位置の放射状のガイド線にシールを貼っていきます.全部で24個のシールを貼り終えてからターンテーブルに乗せて回してみると,ブレて見えていた丸いシールが,ある速度になるとピタッと止まって見えるようになります.回しているのに止まって見えるという「動く」とは逆のアニメーションを体験し,その仕組みを説明する導入となりました.


次に,弾むように動くアニメーションとして見えるようにもシールを貼っていき,導入として制作したディスクは,1秒間で1周する速度でターンテーブルを回すと24コマのアニメーションとして見えることを学びました.


導入までをみんなで一緒に進め,そのあとは,それぞれのオリジナルなアニメーション・ディスクを作る制作時間となりました.
シールを使ってより複雑な動きを作ってみたり,ペンを使って絵が動くように描いてみたり,途中途中で見え方を実際に回して確認しながらの制作をしました.


制作しているうちに,24個ではなくもっと多かったり少なかったりするとどうなるかと気づく子もいたり,一定の連続的な並びとしてではなく感覚的に描かれた絵はどう見えるかを試したり,色の混色方法を発見したり,回転している時のディスク全体の美しさや面白さを追求したり,それぞれのアプローチによって,次々に発見をしていく様子が印象的でした.


ワークショップの終盤にはそれぞれが作ったアニメーションを鑑賞をしたのですが,その際にディスクを重ねてみることでのコラボレーションが子どもたちによって自発的に行なわれているのには驚かされました.


主催する側の予測を良い意味で裏切ってくれる面白いワークショップになったのではないかと思います.ご参加いただいたみなさま,パンタグラフのみなさま,ありがとうございました.



ICC キッズ・プログラム 2016「気づきフィルター メディア・アートの要素を探してみよう」
会期:2016年7月16日(土)―8月31日(水)
開館時間:午前11時―午後6時
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合翌日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] ギャラリーA
入場無料
主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
後援:渋谷区教育委員会,新宿区教育委員会,中野区教育委員会,文京区教育委員会


[Ka.T]