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《折紙テセレーションの振動》 [2023] “Undulating Origami Tessellations”

今田凛耀,舘知宏

《折紙テセレーションの振動》

作品解説

折り線パターンが繰り返し対称性を持った折紙は,「折紙テセレーション」と呼ばれます.折紙テセレーションは,そのパターンは単純な規則によって生成されているにも関わらず,折られた形状は非自明な性質を持つことがあります.例えば,Waterbomb Tubeと呼ばれる円筒状の折紙テセレーションでは,ある同一の折り線パターンから,波のような周期的形状や,変形がある部分に局在した形状を作ることができます.

このような折紙の性質を数理的に理解するために有用なのが,「力学系」という数学です.折紙テセレーションの繰り返し単位は「モジュール」と呼ばれますが,実はWaterbomb Tubeでは,あるモジュールを折ると隣接するモジュールも連動して折られてしまいます.力学系とは,このような折りの連動関係を漸化式で表したものです.力学系を解析することで,Waterbomb Tubeの波状の状態が振り子の振動と等価であることや,変形が局在した状態とソリトンと呼ばれる波との類似性などが観察できます.

(今田凜輝)

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