適当なモジュールの折りを初期値として与えると,力学系によって1番目のモジュールから2番目のモジュール,2番目から3番目……というように次々にモジュールの状態が決まっていきます.様々な初期値に対してこのようにモジュールの状態列を計算し,プロットしたものが「相図」です.相図は力学系,あるいは対応する折紙の性質を反映し,準周期解に対応した同心円状の曲線群やカオス領域などからなる美しいパターンが生じます.力学系の性質は折紙テセレーションのパターンに依存するため,折り線の長さをほんの少し変化させただけで全く見た目の異なる相図が得られることもあります.
(今田凜輝)