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ICC コレクション

《ザ・メイドゥン》 [1998] “The Maiden”

ウッディ・ヴァスルカ

《ザ・メイドゥン》

作品解説

ザ・メイドゥンは,医療用の検査・手術用診台を改造して作られた,電動による空気圧作動の作品です.その元々の手動による可動,調整部分は,空気圧弁によるものに変更され,その動きはMIDIによる圧搾空気のオン・オフによりコントロールされます.普通,MIDI信号は,電子楽器により生み出され,使用されるもので,ミュージシャンに広く使われています.この展覧会においては,多くの作品の動作の機能は,音楽における作曲やコントロール,プログラミングと同じく,MIDI信号を介して行われ,表現されています.

会場においては,ザ・メイドゥンは,マイクと,二つの扇,二つのプロジェクターを伴って配置されています.基本的にこの作品は,楽器をその入力源とします.観客は,楽器を演奏することや,マイクに向かって歌うことをいわばその動きの楽譜として,ザ・メイドゥンを動かすことが出来ます.一度学べば,その楽譜は繰り返すことも出来ますし,正確に同じ動作をします.音色や,その組み合わせによってその動きをコントロールできるのです.

アーティスト

展示情報

関連情報

作家紹介

1937年チェコスロヴァキア生まれ.工学を学んだ後,短編映画の監督などを務める.1965年渡米し,妻スタイナ(1940年生まれ)と協同制作を始める.1971年メディア・シアター「キッチン」を設立,1974年にはニューヨーク州立大学にて教鞭を執り,コンピュータ・グラフィックなどの研究を行なう.以降,数多くのテープ作品やコンピュータ・グラフィック,ヴィデオ・インスタレーションなどを発表し,国際的な活躍を重ねている.彼の作品は技術者的な背景による,きわめて完成度の高いものであり,インタラクティヴなスタイルをとりながらも,メッセージ性の強い作品が多い.日本での紹介の機会は少ないが,国際的なメディア・アートの第一人者である.

作品一覧