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《2.73次元の直方体型レゴスポンジ》 [1998] “Lego-Sponge in Rectangular Parallelepiped of 2.73 Dimensions”

中ザワヒデキ

《2.73次元の直方体型レゴスポンジ》

作品解説

《2.73次元の直方体型レゴスポンジ》は,それぞれの面の中心にある大きい四角い孔,そのまわりに大きい孔と相似形の小さな孔が8つ,さらにそれぞれのまわりに同様の孔が8つある,フラクタル幾何学のような自己相似形の空洞によって,多孔質のスポンジ状になったレゴブロックの直方体です.中ザワが特許を取得したビットマップタイプの「三次元グラフィックス編集装置」は,ブロックのような「ボクセル」と呼ばれる部品を組み上げて制作ができます.それを物質的な構造として提示したものがこの作品です.

《座標空間表示装置と三次元五目並べ》は,縦,横,奥行きの三次元空間をそれぞれ5列の計125の座標値で表示できるディスプレイと,それによって遊ぶことができる三次元空間での五目並べです.

現在では多くのアーティストが,多くのコンピュータ・ソフトウェアを使用して作品を制作しています.その作品を実現するソフトウェアは,しかし,これまで作品を制作するための道具としてしか認識されてきませんでした.中ザワは,これらのソフトウェアを開発することは,使用する筆や絵具などの画材を発明することと同じことであり,それこそが芸術作品制作と同じくらい重要なことであるという考えに基づき,膨大な資料をまとめた,《『芸術特許』書籍》を制作しました.

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