NTTヒューマンインタフェース研究所が開発した多人数参加型のコミュニケーション環境システム「インタースペース」のプラットフォームを用いて,藤幡正樹がヴァーチュアルな空間とリアルな空間をつなぐ「空間モデル」をデザインした.デジタル・ネットワークという技術基盤の上に,現実には不可能な関係性の糸を張ることで,客観的には捉えることができない世界モデルを探検可能な空間として実現した作品である.ネットワークを通じて世界の認識方法を新たに編成し直す試みであった.都内のスパイラル,P3 art and environment,ICCギャラリーの3会場をネットワークで結び, 展開された.
『ICCコンセプト・ブック』(NTT出版,1997)より引用