本作は,RGBに分解したピクセルデータをもとに,その明度に比例した直径の穴を黒ケント紙に穿ち,それぞれにRGBの点光源を照射してフルカラーの影像を得るものである.
これは原理上,原理的にはCMY(K) による網点印刷の「裏」にあたる.
本作ではフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」を元画像として借用した.オリジナルと同寸に投影した場合,解像度は約3.7dpiとなる.この影像が極端な低解像度であるにかかわらず,それなりのリアリティをもつのは元の絵の眼差しの強さに負うところが大きいが,光りの回折によるぼけみも,一定の効果を持っている.