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《ebb tide》 [2024] “ebb tide”

evala

作品解説

吸音材でできた,波打ったようないびつな形状の構造体が,展示室中央に設置されています.体験者はそこに登り,思い思いの体勢をとりながら鑑賞することができます.

《ebb tide》は,「See by Your Ears」の原点となった《大きな耳をもったキツネ》(2013–14)に立ち返り,evala自身の記憶に残る私的な場所の環境音や,さまざまな音具の音によって構成される新作です.時間経過とともに展開する物語ではなく,音響空間内に身を置く体験そのものを提示し,そこから体験者それぞれがイマジネーションを開いていくことが企図されています.

引き潮を意味するタイトルは,生死も含む人のバイオリズムが潮の満ち引きと関連しているという伝承に由来しています.構造物に身を委ねて音を聴いていると,波にのってどこか遠い彼方へと誘われていくかのようでもあり,また引き潮のときだけ現われる岩の上で去り行くものを見送るようでもあります.本作はevalaにとって,死を迎えた人々へのレクイエムでもあり,そこには連綿と継がれていく生命への畏怖も込められています.


コンセプト,ディレクション,音楽,音響:evala

空間デザイン:豊田啓介(NOIZ),平井雅史(NOIZ)
照明デザイン:山下恵美(RYU),大庭圭二(RYU)
サウンドシステム・デザイン:ZAK
サウンドシステム・エンジニア:山本哲哉(resonate with)
サウンドシステム・チューナー:渡邉武生(arte)

アーティスト

展示情報

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