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《月の光に—エドアード・レオン・スコットとモホイ゠ナジ・ラースローヘ―》 [1860/1923/2014] “Au Clair de la Lune—For Édouard-Léon Scott and László Moholy-Nagy—”

城一裕

《月の光に—エドアード・レオン・スコットとモホイ゠ナジ・ラースローヘ―》

作品解説

技法:予め吹きこまれた音響のない(もしくはある)レコード

「再生する楽器であるグラモフォンから再生ではなく創造する楽器をつくること、そ してあらかじめ吹き込むべき音響なしにいきなり必要な溝をそこに掘り込み、そのレコード盤上で音響という現象じたいを発生させるようにすること」モホイ=ナジ(1923)

1923年,バウハウスのマイスター,モホイ=ナジは,あらかじめ吹き込むべき音響がないレコード盤を作り出すことを提案した.当時は、挑発的なアイデアにすぎなかったそのレコードのつくりかたを,約90年後の今,成熟したアナログレコードの技術と,パーソナル・ファブリケーションの道具の助けによって実現したものが本作品で用いられている技法である.

本作品では,1860年にフランスの発明家レオン・スコットが記録した(現段階で) 人類最古の録音と言われるフランス民謡の「月の光に」 をモチーフに,その楽譜から周波数を計算し,対応する波形を素材の表面に水平方向の溝として刻んでいる.

今回は,雑誌「Neural」誌(2014年夏発行,第48号)の付録として制作した紙製のレコードを収録誌と共に展示する.

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