《altag》は物体に音をタグ付けするシステムです．物理空間の中で，音は動くものとものの接点で発生し，その輪郭を形作るように存在しています．それに対し，《altag》は物体自体に音をつける，名づける行為を通して，世界の捉え方を音を中心に再設計する試みです．

本作品は，目の下までかかる覆いをかぶり，触覚と聴覚だけで体験する音と触覚の迷路です．ヘッドフォンを通して聞こえる音を頼りに展示空間内のものに触れると，視覚で認識したときとは様相の異なる物体であるかのように感じられます．

本作品は，音で空間を創るサウンド・ゲームを手がけるサウンド・デザイナー，野澤幸男との協働により制作されました．DDDprojectの中から生まれたアイディアを展示向けにアップデートしています．