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7月23日(土)
アーティスト・トーク

コンサート
「The Record of the Record of the Time」

映像上映
学芸員による解説ツアー

2005年7月22日(金)—10月2日(日)ギャラリーA,B,5Fロビー,エントランス・ロビー





はじめに


ローリー・アンダーソン(1947年生まれ)は,80年代初頭にニューヨークのアート・シーンで独自のエレクトロニック・パフォーマンスによって一躍脚光を浴び,現在まで第一線で世界的に活躍するアーティストであり,またパフォーマンス・アートにおける世界的なスターと呼び得る数少ないアーティストのひとりといえます.シンセサイザーやヴィデオ,コンピュータ・グラフィックス,自作のエレクトロニック・ガジェットの数々を使用し,音楽,映像,言語,アクションといったさまざまな要素,および表現領域をテクノロジーによってミックスし,さらには実験的,前衛的なアイデアや表現手法をよりポピュラーな領域で展開してみせる,まるでポストモダンを体現するかのようなそのパフォーマンスによって,広範かつ多彩な表現を獲得しています.

 また近年では,NASAのアーティスト・イン・レジデンスに最初のアーティストとして招待され委嘱制作を行なうなど,その先鋭的な活動はいまだ衰えることを知りません.現在開催中の「愛・地球博」でも,日本庭園でのインスタレーションや映像作品やパフォーマンスを発表しました.

 本展覧会は,リヨン現代美術館の企画により,デュッセルドルフ,ミラノ,ダブリンを巡回した世界巡回展であり,アンダーソンが制作活動を開始した70年代初頭のコンセプチュアリズムの色濃い初期作品から,ヴィデオ,オブジェ,インスタレーション,各種の自作ヴァイオリン,写真やドローイング,さらに近作である『愛・地球博』に出品された作品にいたる,総作品数90点余から構成されます.30年余にわたる多様な活動を網羅した本格的な回顧展として,これまで日本国内では見ることのできなかった作家の全貌を知る絶好の機会となることでしょう.