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2004年7月14日(水)─7月31日(土)ギャラリーA,B,5Fロビー,エントランス・ロビー,カフェ
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はじめに |

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ICCニュースクール第9期ではコンピュータと現実,または異質な情報の間の往復をテーマに,クリエイティヴ集団tomatoとデバイス・アーティストのクワクボリョウタ氏,それにアミット・ピタル氏と近藤哲也氏を招いて2つのワークショップ・シリーズを開催します.
「リアクティヴ/クリエイティヴ」というテーマは,化学反応のように異なるもの同士が影響し合って新しいものが創造されるヴィジョンを表しています.近年,インターネットやコンピュータ環境が広く浸透し,以前では想像できなかったほど多くの新しい情報や過去のリソースへのアクセスが容易になり,未知の他者ともネットワークを通してコミュニケートできる状況が現れています.そうした環境の中で様々な情報を複合的に捉えて人間的な表現を模索するのがこのワークショップ・シリーズです.8月からの展示「リアクティヴィティ」展のプレ・イヴェントとして,期間中は関連シンポジウムや映像コレクションの上映,ラウンジトークなどのイヴェントも開催されます.
「tomato┼クワクボリョウタ」ワークショップでは小学生と一般の大人を対象にコンピュータや様々な装置を用いて物理空間との創造的なインタラクションのプロセスを実践し,実験していきます.ここでは講師たちがあらかじめ用意する法則に参加者が反応して,そこに講師たちが更に反応を返すという刺激的なループを生じさせます.
「アミット・ピタル┼近藤哲也」ワークショップでは高校生以上の一般の方々を対象にして,多角的にメディアの構造とデザインの実践を行ないます.そのために開発されたProcessing(プロセッシング)というツールを使用して,プログラミングと創造性のダイナミックな関係を学んでいきます.
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2004年・夏 ワークショップ+展覧会連動企画 |

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まずは,ワークショップ,トーク,上映会などのイヴェントで,創る歓びや知的な刺激を体験していただき,後半の展覧会では,一緒に来場した友人同士で楽しんだり,映像や音にダイレクトに体が反応するような作品が並びます.この企画は,自分とはまったく違う他者へ,もしくは忘れ去られた過去のリソースを,リアクト(反応=再生)して創造することをテーマとしたワークショップと展覧会です.デジタルテクノロジーが芸術や文化にあたえた多くの影響のなかでも,特筆すべきものは,複製/保存ができることとそれを多くの人々が共有できることです.その結果,特殊な技能を持った人だけが表現活動をするのではなく,コンピュータやネットワークの発達によって,より多くの一般の人々が自ら表現をし,それを伝えていくことができるようになったわけです.このことは芸術の歴史においては非常に大きな意味を持ってきます.それは自発的で自律的な個という考えに基礎を持つ,「作家」や「作品」という概念だけではなく,そうした近代的な制度がうみだした芸術家たちによる発展的な歴史観を大きく揺るがせてしまうからです.「孤高の天才」的なアーティスト像とはまったく違う創造性が萌芽しているといえるでしょう.今回は,実際に創造的な行為を多くの人に体験してもらうためのワークショップと,その講師たちを含め,ファインアートの分野だけではなく,リアクティヴな制作において先駆的な役割を果たしているソフトウェア/コンピュータゲーム/ DJカルチャーなどからの影響を作品制作へとつなげているアーティストたちに参加してもらう展覧会を企画しております.
ICC NEW SCHOOL 9 「リアクティヴ/クリエイティヴ」
2004年7月14日(水)─7 月31日(土)
企画展「リアクティビティ
— 反応=再生する可能性」展
2004年8月20日(金)─10月17日(日) |
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