 |
Photo: Webb Chappell |

|
|
|
《かざぐるま》は,「デジタル情報(ビット)の風」のなかで回るアンビエント・ディスプレイである.フォアグラウンドの仕事(例えば人との会話)に集中していても,回るかざぐるまを視界の周辺にとらえるだけで,バックグラウンドにおけるビットの流れ,そしてそれが表わす人々や自然界の活動の「気配」を感じることができる.例えば太陽風.もし,太陽のコロナの活動を追いつづける天文学者ならば,この《かざぐるま》を使うことにより,太陽風を,自分の住む建築空間のなかで感じ取れるようにすることができる.そして,太陽の活動の微妙な変化の予兆を感じとることにより,天文台で集中観測するタイミングを計る.イオン化した粒子である太陽風を,そしてあらゆる情報の流れを,なつかしい「かざるぐま」を回す「風」として建築空間のなかで感じられるようにしたいというのが,基本コンセプトである.
|
|