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はじめに
入場料
展示作品 1
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海市について




計画/経緯
ANY会議/ユートピアをめぐる言説
ヴェネツィアビエンナーレ/海市計画コンセプトパネル
展覧会について(会場構成




1. プロトタイプ
2. シグネチャーズ
3. ヴィジターズ
4. インターネット
ウェブページを通じた展覧会への参加
DWF形式によるAutoCAD図面の参照
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参加作家
カタログ
 
1997年4月19日 〜 7月13日 [終了しました.] ギャラリーA





中西泰人氏の手紙 3月10日付け


佐藤 様:

こんにちは,中西@月尾研です.

シミュレーションのモデルの構築にあたって,いろいろと都市のことを勉強して見ました.僕が抱いていた疑問点に対して答えを持っていたのは磯崎先生の「見えない都市」でした.
都市はメディアに覆われたトポロジカルな空間となるということをシミュレーションしてそれを視覚化するという方向で行きたいと思っています.

相互作用をする要素としてのエージェントが,Cobwebモデルと呼ばれる経済活動を行い,トポロジカルな関係として,情報交換を行うリンクを他のエージェントへ張り,それらの総体としての社会を進化させます.その結果,何らかの無向グラフがネットワークとして出来上がるので,そのグラフを特定のアルゴリズムによって視覚化し,海市の地図の上に重ね合わせる,ということを行いたいと思っています.どうでしょうか?

ページを見に来た人は,磯崎先生が以前に釘とワイヤーで都市をシミュレーションしたのと同様に,要素をある部分に置き,他の要素へのリンクを張る,ということをやってもらおうと思っています.

「トポロジカル」「見えない都市」ということに主眼を置いてみましたので,空間性がある都市がまずあってその上にトポロジカルな空間が覆いかぶさるというのではなく,トポロジカルな空間がまずあってそれを都市に覆いかぶせるということになります.

現実の都市のシミュレーションでは全くないのですが,僕なりに磯崎先生の見えない都市を解釈して,WWWとの関連を考えたときにこうした方向性になりました.

メールだけでは伝わりにくいかもしれませんが,この方向でこのまま進行して構わないかどうかをご連絡下さい.

中西 泰人