ICC





はじめに
入場料
展示作品 1
展示作品 2
海市について




計画/経緯
ANY会議/ユートピアをめぐる言説
ヴェネツィアビエンナーレ/海市計画コンセプトパネル
展覧会について(会場構成




1. プロトタイプ
2. シグネチャーズ
3. ヴィジターズ
4. インターネット
ウェブページを通じた展覧会への参加
DWF形式によるAutoCAD図面の参照
フォーラムのページ
参加作家
カタログ
 
1997年4月19日 〜 7月13日 [終了しました.] ギャラリーA





ヴィジターズ


12人ほどのデジタル・アーキテクト(ゲスト)のガイダンスの下で,一般の展覧会来場者(ヴィジターズ)のインターアクションが案に組み込まれてゆきます.案の変容してゆく姿がそのまま模型に反映され提示されるプロセスは「シグネチャーズ」と同一ですが,ここでは「時間」のパラメータが付加されることが「シグネチャーズ」と決定的に異なります.それぞれのデジタル・アーキテクトは12週間の会期中,2週間づつ受け持ちます.前半の1週間がコンセプト・メイキングにあてられ,後半の1週間がリアライゼーションの期間です.前半の1週間は前任のゲストのリアライゼーション期間にオーバーラップします.また,後半の1週間は次のゲストのコンセプト・メイキングにオーバーラップします.週の特定の日には後任のゲストとのコ・セッションも企画されます.この間,ヴィジターズ(来場者)の意見・提案は常にゲストのフBルターを通して案に組み込まれます.展覧会場はワークショップであり,建築家の現場事務所です.そこには建築の設計に必要なすべての機材が準備されます.ビデオ・ブース前面のコンピュータにはCADがインストールされます.高性能のレンダラーも用意されます.もちろん情報収集のためのインターネット・ブラウザやFAX,プリンタも用意されます.ゲストとヴィジターズは,これらの機材を自ら操作し,作業をすすめます.
このような作業を通して,「海市」は「連歌」風に変化してゆきます.これは海市の「歴史」を3ヶ月に凝縮したシミュレーションです.都市の断片が記憶として継承されてゆきます.これは,「シグネチャーズ」が空間的に地割りされた枠組みから出発し,その空間的な衝突,調整のプロセスが並列的に処理されてゆくのと対照的です.
「連歌」では,5+7+5と7+7の上下の句を交互に繰り返すこと,すでにある句との内容の連続性,場面転換の面白さなどを参加者が全体の流れを考慮して投句するなどという約束事が事前に決められます.「海市」の場合,このルール作りをめぐって,すでに議論が沸騰しています.空間的な分節に依らない枠組みは,どのようにして構築されるのか,「プロトタイプ」を最初の句として設定することの可否,などフォーラムを参照ください.そこにはゲスト建築家・アーティストによる議論のやりとりが収録されています.

 
風水の羅盤

ゲスト建築家・アーティスト
・ 岡崎乾二郎
・ 川俣正
・ 吉松秀樹
・ 小林克弘
・ 丸山洋志
・ 古谷誠章
・ エリザベス・ディラー+リカルド・スコフィディオ
DBOX,リン・ライス
・ 鵜沢隆
・ アレハンドロ・ザエラ=ポロ+ファッシド・ムサヴィ
・ 田中純
・ 渡辺真理