第二回研究会は,知的財産権とか著作権といったものがそもそもどういったものなのか,価値とはどういうものなのか,デジタル時代になってどう変わっていくか,その土台を探っていきます.
『インターコミュニケーション』誌をはじめとするメディアで,著者性の問題について論じられている哲学者の黒崎政男さん,最近デジタルキャッシュについて洞察に富む指摘をされている経済学者の岩井克人さん,早くからコンピュータを仕事に取り入れられ,メディアのコンセプトについて先鋭な発言をされるデザイナーの戸田ツトムさんに参加していただきました.
【第二回研究会 目次】
●Talk 1——by 黒崎政男
<著者はいない><強固な「著者」><芸術作品のコピーフリーな時代>
<「オリジナルとコピー」問題><デジタル時代の作品の対価>
●Talk 2——by 岩井克人
<著作権とは何か><オーソリティーの復権><絶対的なオーサーシップ>
<価値の源泉><「著者」の責任>
●Talk 3——by 戸田ツトム
<著作権体験><アートとは何か><デジタルとは何か>
<デジタルアートは誰のもの?><メディアの著作権>
●Discussion
<デジタル時代のオーサーシップ 1><デジタル時代のオーサーシップ 2>
<死を賭したコピー><価値とは何か>
<資本主義社会の倫理><「著者」になりうる少数者>
<著作権のふたつの概念——人格権と経済行為><普遍的な市場原理>
<デジタルメディアは商品たりうるか><著作権料徴集システム>

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