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磯崎新 都市ソラリス

2013年12月14日(土)—2014年3月2日(日)

概要

「磯崎新 都市ソラリス*」展は,ICCオープニング企画展「海市——もうひとつのユートピア」(1997)を監修した建築家磯崎新を再び迎えて,これまでの都市デザイン,アーキテクチャ論を超える新たな都市像を考える場として企画されました.会場では,1960年代から現在に至るまで磯崎が手がけてきた都市計画プロジェクトの変遷をたどりながら,複数の参加者の介入によって変化していくワーク・イン・プログレスの展示が展開されます.この舞台となるのは,2012年の展示「Run after Deer!(中原逐鹿)」(パラッツォ・ベンボ,ヴェネツィア建築ビエンナーレ)でも取り上げられた,現在中国で進行中の磯崎の最新のプロジェクト「鄭州都市計画」です.会期中は,祝祭空間としての都市をメディア・アーティストの提案によって実現するなど,ワークショップやディスカッションなどを通じて,高度情報化時代における都市像を模索しつつ,動的な「都市形成装置」としての都市を試みます.

*ソラリス(Solaris):スタニスワフ・レムによって宇宙開発時代さなかの1961年に発表されたSF小説.日本でも1964年に邦訳『ソラリスの陽のもとに』(飯田規和訳,早川書房)が,さらに2004年に新訳『ソラリス』(沼野充義訳,国書刊行会)が刊行されている.また,1972年に映画化された『惑星ソラリス』(アンドレイ・タルコフスキー監督)は,SF映画の名作として現在まで高い評価を得ている.


わが宇宙船地球号は,その表層をうずめる都市環境に狂いが生じて,航行不能に陥りつつあります.新しい操縦マニュアルを必要としています.
 20年昔,グローバリゼーションの大津波がおそい,全球が領土化(テリトリアリゼーション)され,都市化したためです.

津波通過の跡には澱(おり)がたまり,これが触媒となり,あらたに〈しま〉が出現するだろうと予測され,かつて大航海の果てに発見されたといわれる「ユートピア」(トーマス・モア,1516)を手がかりに,「海市——もうひとつのユートピア」展(ICCオープニング企画展,1997)が立ち上げられ,プロトタイプ,シグネチャーズ,ヴィジターズ,インターネットの〈しまじま〉を生成させてみましたが,蜃気楼のごとくに消え去り,蘇東坡の詩『登州海市』にちなんで「海市」と呼ばれました.
 〈しま〉に収容される住民は「海市」の作業のなかでは「リヴァイアサン」(トーマス・ホッブズ)に統治される〈ビオス〉(ミシェル・フーコー)として扱われていました.しかしモナドとしての〈ビオス〉には,「意識」,そして「知」がそなわっています.そこで地表の都市は,渾沌(『荘子』応帝王篇)=カオス(複雑系)状態をみせるのです.
 〈しまじま〉がギャラクシーに成長しつつある現在,『惑星ソラリス』(スタニスワフ・レム原作,アンドレイ・タルコフスキー監督,1972)を参照しながら,集合知,免疫性(イムニタス)などを都市論として討議する場をつくりだしたいと考えます.今回もそのあげくに展覧会の正式呼称がきまるでしょう.

磯崎新



会期:2013年12月14日(土)—2014年3月2日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] ギャラリーA
開館時間:午前11時—午後6時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合翌日),年末年始(12/28—1/3),保守点検日(2/9)
入場料:一般・大学生500円(400円)/高校生以下無料 *( )内は15名様以上の団体料金

主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]

協力:株式会社イソザキ・アオキ アンド アソシエイツ,矶崎新+胡倩工作室,MISA SHIN GALLERY,東京藝術大学 芸術情報センター

(1) 都市デザイナー 磯崎新 1960/2020

(2) 「鄭東新区龍湖地区副CBD」1/200模型と,その模型を舞台にしたインスタレーション

2003年に始まった中国河南省鄭州市鄭東新区の都市計画は,黒川紀章のプランを磯崎新が2007年に引き継ぎ,現在も進行中です.その北部に位置する人工湖・龍湖の中に建設される副CBDは,伝統的な「二十四節気」に基づいた暦や時間がデザインに組み入れられています.さらに「水上慶典広場」と名づけられた中央の湖は,中国の伝統行事や季節に合わせて,水上イヴェントが開催されるよう構想されています.
本展会場では,「水上慶典広場」を舞台にしたイヴェントを,メディア・アーティストや建築家によるインスタレーションとして実現します.
(会期中2~3回程度の展示替えを行なう予定)

(3) 鄭東新区 都市ワークショップ

鄭東新区を舞台に,磯崎新およびゲストとのディスカッションなどを受け,状況や情報をもとに都市のモデルを考えるワークショップを行ないます.建築家やアーティストがプランを出しあい,それらのアイデアから,会期中さまざまにその様相を変えていきます.トーク・イヴェントやパフォーマンスなども行なわれる予定です.

関連イヴェント

〈第一回〉 参加アーティストによるプレゼンテーションとトークセッション

〈第二回〉 トークセッション

〈第三回〉 参加アーティストによるプレゼンテーションとトークセッション

〈第四回〉 参加アーティストによるプレゼンテーションとトークセッション

〈第五回〉 トークセッション

〈第六回〉 中国プロジェクト報告と参加アーティストによるプレゼンテーション,トークセッション

〈第七回〉 参加アーティストによるプレゼンテーションとトークセッション

〈第八回〉 中国プロジェクト報告

〈第九回〉 参加アーティストによるプレゼンテーション

〈第十回〉 総括会議

参加アーティスト

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