A-Life(人工生命)とは,数学,生命科学,生物学,美学,コンピュータ,芸術などの思想と技術を横断し,新しい次元で交流が行なわれている分野である.メディア・アーティストのソムラー氏とミニョノー氏が京都のATR人間情報通信研究所のトム・レイ博士と協同制作した《A-Volve》は,互いの人工生命の研究をベースに作品としてつくりあげたものである.この作品では,鑑賞者が「人工生命」を創造し,育てることによって,「現実」と「非現実」との境が消滅していくような体験をすることができる.生命をテーマに作品を制作しているソムラー氏,ミニョノー氏と生物学者であるトム・レイ博士がコラボレーションの現場を語った.
講師:クリスタ・ソムラー&ロラン・ミニョノー(メディア・アーティスト),トム・レイ(生物学),草原真知子(メディア・アート・キュレーター)
『ICCコンセプト・ブック』(NTT出版,1997)より引用