《Unattended delivery 2021》は,配達員から直接荷物を受け取ることなく,玄関に荷物を置いてもらうことで,荷物の配達を完了とするサービスである「置き配」を利用した際,荷物を配達したことの証明として,ユーザーの購入ページにアップロードされる,配達員が玄関の荷物を撮影した写真による作品です.臼井が利用した「置き配」の確認写真を,類型学的(考古学や考現学などにおいて,対象を特徴や特性などの性質によって分類し,その結果を考察すること)に分類,選択し,整然と展示しています.これらの写真はどれも,似てはいるが撮影者の身体感覚から生じる微妙な差異を持っており,不在の撮影者=配達者という存在や,写真の唯一性を顕在化させ,そこに新しい美的価値を見出そうとしています.
《Unattended delivery 2021》 [2021]
臼井達也
《Unattended delivery 2021》