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《非反転劇場鏡》 [2022] “Reversal mirror theatre”

菅実花

《非反転劇場鏡》

作品解説

ふつう,かがみうつるイメージは左右が反転していますが,この鏡は正像せいぞうといって実際じっさい姿すがたをその向きのままに映し出しています.わたしたちはふだん鏡に映る左右反転した自分の顔に親しんでいるため,この鏡を見ると,自分の顔がいつもとちがうように見えるかもしれません.
作者は,ほかにも自分そっくりの人形といっしょに写真に写る作品も作っています.見慣みなれた自分がいつもとちがって見える時,それはなぜかと考えることで新しい自分を発見するかもしれません.

《非反転劇場鏡》は,通常は自分の姿が左右反転して映るはずの鏡に,さらにそれを反転させることで正像を映し出す鏡です.鏡に映るイメージは,実際に自分が人から見られているイメージと異なり左右が反転しています.私たちは多くの場合,左右反転した自分の顔のほうに親しんでいることになるのです.そのためこの鏡を見ると,自分の顔がいつもとちがうように見え,鏡の向こうからもうひとりの自分が現われたかのような錯覚を起こさせるかもしれません.この作者は,他にも自分そっくりの人形と一緒に写真の被写体となる作品を制作しています.どちらがどちらか区別がつかない人と人形,いつもと少し違う自分が映る鏡,わずかな違いや小さな違和感を体験することで,自分に対するイメージが変わるかもしれません.

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