ディスプレイの中で二人の人物が話をしています.どうやら電気屋らしいかれらは動物のような
動物の姿になることで,もしかするといつもより自由に話せるのかもしれません.あるいはだれかを
この作者は自分が興味を持っている出来事を調べ,その出来事に関係する人を自ら演じる映像作品を作っています.それらを見せる方法として,顔や体に動物の絵を描き,それらの動物がしゃべっているように見せることで,アヴァター(分身)化し,感情を表現しやすくしています.作者はもともと彫刻を学んでおり,ある時,作ることに疑問を持つようになったために,彫刻のことが分からなくなりました.それ以来,彫刻とは何かについて調べることを通じて,彫刻をもっと理解したいという思いから,実在した彫刻家を動物の姿で演じる映像を作るようになりました.作者にとって,誰かを演じることは深くその人について考えることでもあり,その人の気持ちを理解するひとつの方法なのです.