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オープンスペース・プレゼンテーション・シナリオ「Cycle」 [2011] OPEN SPACE Presentation Scenario ‘Cycle’

岸本実樹

オープンスペース・プレゼンテーション・シナリオ「Cycle」

作品解説

生物はすべて,熱力学的に開放系である.
生命は太陽から流れ出るエネルギーによって,生まれ,存在を続けている.
成長,増殖,老い,これらの生物の一生を支える豊かな大地.水の流れ.草木の繁茂.
ここには,様々な生物が息づき命の連鎖を繰り返し,多くの生命を潤し育み,昆虫,動物を集め,共生させるシステムがある.修理との関係を保ちながら….
目の前にある大木では,葉の上には多様な形や色を持つ葉虫が生息している.

植物の葉を食料とする小型の昆虫たち.
●ゴツゴツした形のグンジョウオオコブハムシ
エナメルの様な質感で,固い皮膚のようで流れのある毛並みのあ表面で覆われている.
光を求めながら,のそのそと葉の上を歩行している.
●トゲナガカメノコハムシ
背中の大きな2本のとげを揺らしながら《光木》に運ぶサザゲを探しに行こうとしている.
●ハイイロチョッキリ
象虫.その長く固い口には実のついた枝を根本から切り落としてしまう力を秘めている.
チョッキリの名は幹の部分をも切り落とすことから,ハサミの音にちなみついたものと思われる.ドングリや小さなモモ,ビワを切り落とし時折《光木》へと向かうのだ.

この森の中心に存在する美しく光る《ファイブ・エレメンツ・カラー・フィールド》には,日々たくさんの果実,穀物が集められ,豊かな自然を確保する場所として大切にあがめられてきた.
ここに生息する虫たちがカラーフィールドに五種の果実,穀物を置く時,それらが「相生〈あいしょう〉」となれば,森に命を張らせる事が出来,活性化する.バランスが崩れ「相克〈そうこく〉」となる時,森は衰退してしまうのだ.
ここには独自の生命システムが存在している.森という環境とそこに生きる生物は日々,互いに影響しあいながら変化を遂げ,空気や水などの動きによって代謝をくりかえしている.

(IAMAS Surface Interface Project)

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