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《10円の移動日記》 [2019] “Moving Diary with 10 Yen”

岡ともみ,渡邊淳司

作品解説

1890年に日本で最初の電話サーヴィスが開始されてから一世紀以上が過ぎました.今や私たちは,電話越しの相手がどこにいるか意識することなく,いつでもどこでも相手が目の前にいるかのように話すことができます.「公衆電話」もその登場以来,話し手同士の距離を無化してきましたが,一方でその大きな特徴として,10円あたりの通話時間が最長77.5秒から最短8秒と,通話相手からの距離や通話する時間帯によって大きく差があり,通話するふたりの距離をその秒数によって意識させられる電話サーヴィスだといえます.本作では,1回につき「10円ぶんだけ」という縛りの中で通話をすることで,お互いの距離や電話をした時間帯を意識させ,「通話する物理的な身体」を再び取り戻すことを試みます.脱身体化した世界はとても便利で効率的ですが,物理的な壁を今一度意識した時,それを飛び越え遠くの誰かと繋がれる喜びと驚きを今一度感じられるのではないでしょうか.


制作:岡ともみ/渡邊淳司(NTTコミュニケーション科学基礎研究所,NTTサービスエボリューション研究所)
機材協力:NTT東日本 千葉事業部
制作協力:福田芳巳(NTTネットワークサービスシステム研究所)

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