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《Heavy Body Paint》 [2016] “Heavy Body Paint”

エキソニモ

作品解説

《Body Paint - 46inch/Male/White》(2015)の液晶ディスプレイには,全身を白色にペイントした人物の映像が映し出されていますが,その人物を縁取るように,人物の映っている部分以外は直接ディスプレイが,画面もふくめて白色にペイントされています.それは映像のようでありながら,絵画のようにも見え,さらにはレリーフのように画面から半ば飛び出しているようにも見えます.それゆえ,あたかも実体がそこに存在するかのように錯覚するかもしれません.
この,ディスプレイと一体化してしまったかのような人物は,スマートフォンを常時持ち歩き,つねにインターネットに接続された生活を送る,現代のメディア環境における人間像とも見えるでしょう.また,この作品は,人間の身体とデータ化された身体,映像と絵画,といった性質の異なる要素をひとつの作品の中で対比させながら,ディスプレイという情報機器,絵画,人体,という3種類の要素を交差させることで,現在の私たちの生活環境におけるさまざまなメディアについて,それらの寿命についての考察ともなっています.
《Heavy Body Paint》(2016)では,絵具のボトルが,同様のやり方で提示されています.それは,先の作品と同様に,認識のゆらぎをもたらしますが,そこには人物は映っていません.しかし,手持ちカメラで撮影された,手ぶれを伴う映像によって,そこに撮影者という人間の存在を感じさせるとともに,「見ている」ということを考えさせます.

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