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《Compressed ideographs -visualized-》 [2021] “Compressed ideographs -visualized-”

スコット・アレン,髙石圭人,石井飛鳥,渋谷和史,松岡佑馬,小林篤矢,徳井直生

《Compressed ideographs -visualized-》

作品解説

《Compressed ideographs -visualized-》は,表意文字(一字一字が一定の意味を表わす文字.ideographs)が語と意味の多様化に順応した文字体系を持つために,テクノロジーによって新たな記号の作り方を模索する作品である.昨今では,価値観の複雑化・多様化が進んでいる.例えば性別や人種(表層的多様性),政治の思想や言語(深層的多様性)のように,以前は離散的であった概念が連続化している.しかし,それら(点と点の間に存在する概念)は既存の漢字による有限個の組み合わせのみで説明され,正確に表象できる固有の記号が存在しない.

本作品では,深層学習による表意文字の生成を行なう.テキストから画像を生成するAIモデルに漢字とその漢字の意味が説明された文章のペアを学習させ,鑑賞者が入力した任意の文字列とその意味を一文字の漢字として圧縮する.そして,既存の漢字の意味と位置が対応した空間への配置や,生成された表意文字に関する情報の表示などのヴィジュアライゼーションが行なわれる.本作品を通して,これまでの既存の文字の組み合わせによる表現ではなく,鑑賞者が入力するそれぞれの概念に特有の表意文字を生成することで,文字・記号のあり方の思索を試みる.また,生成する機械と生成された対象に対して,人間がどのように寄り添うのかを思索することにも通ずるだろう.

(慶應義塾大学 徳井直生研究室 Computational Creativity Lab)

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