カメラとスクリーンの間に入り,そこで動いてみましょう.またコンピュータから,数式の値を変えてみましょう.自分が動くことで,また,コンピュータの数値を変えることで,映像が変化します.映像の変化に反応して,さらに動いてみたり,数値を変えてみたりすること(インタラクション)によってさまざまに変わる複雑な繰り返しの世界を探索してみましょう.
カメラをスクリーンに向けて撮影し,その撮影した映像をまたスクリーンに出してループさせると,合わせ鏡のような映像になることが知られています.この作品では,ループをする毎に高速計算PCによって全ての画素にカオス写像を用いて色を変換しており,映し出されている自分が徐々に変わっていく様子を見ることができます.また,色の変換のパラメータをチューニングすることで,映像の様々な変化を探索することができます.
この全ての画素の色をリアルタイムで変換させる技術は,最近ブームが起きているAIの基盤技術としても用いられているものです.画素の色の変換には「カオス写像」と呼ばれる数式を使っていて,この数式には繰り返す毎に,わずかに異なる色でも全く異なる色に変化していくという性質があります.その数式の中の値を,スクリーン横のモニタとマウスから変えることで,変換の仕方を様々に調整(チューニング)することができます.
YouTube Liveから,会場の作品の様子をリアルタイム動画で見ることができます.また,オンライン上でも,作品のパラメータを変えることができるコントロール用Webページを用意しています.