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《フリークエンシー&ヴォリューム》 [2003] “Frequency and Volume, Relational Architecture 9”

ラファエル・ロサノ゠ヘメル

《フリークエンシー&ヴォリューム》

作品解説

壁面に投影される鑑賞者の影の動きによって,ラジオやテレビの放送,無線などさまざまな電波が受信されます.身体的な動作を通して鑑賞者は,自ら電波空間の中に入り込み,飛び交う電波にアクセスするような感覚を得ることができます.影を左右に移動させることによって周波数を,影の大きさによって音声のヴォリュームをコントロールします.

スペース内の12台のAM/FMラジオと,屋外に設置されたVHF/UHFテレビのアンテナによって,広帯域の電波を受信しています.この作品は,2000年にメキシコ政府が先住民によるラジオ局を規制したことをきっかけに発想されました.コミュニティなどによる小規模な発信も可能であるはずの電波というメディアが,政府や企業に占有されているという構図は世界中で見られるとロサノ゠ヘメルは指摘しています.この作品自体が,知ることのない電波に遭遇することで,鑑賞者にその存在を意識させるラジオでもあります.また,鑑賞者同士の関係によっても,音響空間が変容していきます.

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