SRLカタルシス

NF ――『リサーチ(RE/SEARCH )』誌のヴィデオ「プランクス(PRANKS!=戯れ者たち)」[★2 ]に,確かあなたも出ていたと思うのですが,サンフランシスコやバークレーのプランクスとの交流について教えてください.

MP ――『リサーチ』周辺の連中はもうほとんど居なくなったよ.カレン・フィンリー[★3 ]は古くからの友人だから,いまもよく話すけどね.いま付き合っている人間はほとんどが科学者か技術者かコンピュータ関連の人間だ.つまり,一緒に仕事をしている仲間やそのパートナーたちだね.

NF ――いろんな人があなたのショーに興味をもつと思いますが,みんなどういう態度で接しますか?科学者はこういう態度,アート・フリークはこういう態度といったような?

MP ――僕もいろんな人に尋ねてはみるんだけど,どんな人間がどんな答えを返してくるか,まったくバラバラだね.同じ科学者でもショーを視覚的に楽しむ人もいれば,技術的な面にしか関心がない人もいる.ファンのなかにはキリスト教原理主義者もいて,ショーの内容には憤懣を覚えつつも熱心に支持してくれているよ.一人はジェット・エンジンのマニアで,SRL の反キリスト教的な内容について文句を言うが,それでもしょっちゅう仕事場にやって来ては手伝ってくれるんだ.人それぞれ興味が異なって,でも,それはいいことだと思う.結局,僕らの活動が一つの枠に収まらないということだからね.見る人,一人一人が個人的な興味,あるいは反感を抱く.そう,かなり感情的に僕たちを嫌っている人も大勢いるよ.特にアメリカでは.単に露骨に政治的なだけで,ユーモアのわからない人間もたくさんいるんだよね


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