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プレスリリース


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2025年6月25日

ICC キッズ・プログラム 2025
「みくすとりありてぃーず——まよいの森とキミのコンパス」

会期:2025年8月8日(金)—9月15日(月・祝)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]  ギャラリーB,ハイパーICC


出品作家:小林優希,津田道子,時里充,早川翔人,平瀬ミキ,八嶋有司



開催概要

会期:2025年8月8日(金)—9月15日(月・祝)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]  ギャラリーB,ハイパーICC
開館時間:午前11時—午後6時
入場無料(当日入場は事前予約者優先)
予約方法詳細は,後日ICCのウェブサイトにてお知らせします.
休館日:8月12日(火),18日(月),25日(月),9月1日(月),8日(月)
* 休館日以外においても,開館時間の変更および臨時休館の可能性がございます.
最新情報はICCのウェブサイト(https://www.ntticc.or.jp/)などでお知らせします.

主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] (東日本電信電話株式会社)
協力:情報科学芸術大学院大学 [IAMAS]


NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
住所:〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
アクセス:京王新線初台駅東口から徒歩2分
お問い合わせ:0120-144199(フリーダイヤル)
URL:https://www.ntticc.or.jp/


NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] は,日本の電話事業100周年(1990年)の記念事業として1997年4月19日,東京/西新宿・東京オペラシティタワーにオープンしたNTT東日本の運営する文化施設です.ICCは「コミュニケーション」というテーマを軸に科学技術と芸術文化の対話を促進し,豊かな未来社会を構想していきます.


出品作家 (五十音順)

小林優希

津田道子

時里充

早川翔人

平瀬ミキ

八嶋有司


共同キュレーション:赤羽亨(IAMAS),鹿島田知也(ICC)

展覧会概要

私たちは今,そこかしこからやってくるさまざまな情報に触れながら生きています.それらの情報は私たちが日々行なっている選択の助けになる一方で,情報が多すぎることでどれを選べばよいのか迷ったり,時には望まない方向へ導かれたりすることもあります.それはまるで草木が生い茂り行く道がわからない「まよいの森」を進んでいるような状態といえるかもしれません.
コンパスは,今いる場所や状況を確かめ,進むべき道の手がかりとなる道具です.私たちはこの世界で,それぞれの「コンパス」を読み,まよいの森を抜けていく必要があります.
本展覧会「みくすとりありてぃーず」では,作家たちがそれぞれの方法で表現した,さまざまな「複合的な現実」(Mixed Reality)の作品に出会います.

身近なモノから生み出される空想の世界と現実の世界とを重ねる作品.
デジタル技術と物理現象とが重なる空間で,私たちが共有している時間や空間について考えてみる作品.
映像の中の対戦相手とリアルな場でテーブルゲームを展開していく作品.
目の前の状況と配信されている映像から,情報の不確かさに触れられる作品.
ヴァーチュアルな身体とリアルな身体がなじんでいく過程をハイブリッドな展示空間で体験する作品.
記録としての映像とそれを見た私たちそれぞれの記憶から想起されるイメージの違いに気づかされる作品.

作品をただ「見る」だけでなく,これまでに培ってきた経験や感覚をもとに作品に自ら参加し,主体的に関わる体験を通じて,「自分なりの意味の見つけ方」が生まれるでしょう.

情報空間と物理空間を重ね合わせて認知できる「Mixed Reality」(複合現実)という技術がもたらすこの「みくすとりありてぃーず」な世界で,複雑な情報のあり方を認識し,それをどう捉え,どう判断していくかという現代社会に欠かせない力を身につけることを試みます.

さあ,「まよいの森」へと足を踏み入れ,自分の新しい「コンパス」を探してみましょう.


出品作家と作品例

小林優希 シリーズ「はこふぃぐめんと」 2024年

「はこふぃぐめんと」は,身の周りにあふれる製品の箱から,その箱を舞台とした物語を空想し,その物語を現実に表わす作品です.製品の箱を使ったジオラマを制作して撮影し,撮影した写真を人のスケールまで拡大してプリントした背景に,作家自身がモデルとなり撮影します.そこに写るのは,あたかも空想の世界に迷いこんでしまったような不思議な情景です.
CG合成ではなくアナログな手法で,空想と現実とが重なり合う世界を表現する「はこふぃぐめんと」を,本展覧会では,鑑賞者自身が空想の世界に入ったような写真が撮れる体験型作品として展示します.

津田道子 新作

津田道子は鏡,枠,カメラと映像を使ったインスタレーション作品を発表してきました.鏡に映る像や,枠で切り取られる空間,会場で撮影された過去の映像などを展示空間で再構成し,時空間を歪めたり重ねたりする表現がなされています.
本展覧会では,音を使うことで,鑑賞者それぞれが違った場面を体験しているような試みがなされます.

時里充 《変身とおどり》(仮) 新作

スクリーンの中でおかしな形をしたキャラクターがおどるように動いています.このキャラクターの動きは,ヘッド・マウント・ディスプレイをつけた人の頭と左右の手の3つの位置関係を,仮想のキャラクターの身体の構造に反映して作られています.時里は,ヴァーチュアルなキャラクターを動かしていくうちに,自分の身体がキャラクターの身体となじんでいく感覚を覚えてくると語っています.
ヴァーチュアルな身体とリアルな身体がなじんでいく過程を,ハイパーICCとつながれたハイブリッドな展示空間で提示します.

早川翔人 《マイン・マインド》(仮) 新作

映像の中の登場人物とテーブルゲームを楽しみます.テーブルゲームでは,盤面の状況だけでなく,テーブルを囲むプレイヤーの表情や仕草が,対戦相手の作戦をよむ手がかりになります.
ヴィデオ・ゲームのようにモニターに映されるヴァーチュアル空間内で自身のアヴァターを操作しプレイするのではなく,展示空間がテーブルゲームを進める舞台となっています.
ヴァーチュアルな対戦相手とリアルな場で展開されるテーブルゲームはどのようなリアリティを生むでしょうか.

平瀬ミキ 《氷山の一角》 2018/24/25年

《氷山の一角》は,目の前で起こる状況が,カメラやメディアを通じて伝わる時に起こりえる,情報の不確かさ,その違和感に気づかされる作品です.同じ形状をしたオブジェが,会場内に複数個配置され,それぞれがカメラで撮影されています.モニターに映されるオブジェは,画面上では同じサイズに見えますが,実際はそれぞれが異なり,同じサイズに映るようにカメラとの距離によって映像が調整されていることがわかります.そこに映像の遅延も重なり,鑑賞者はいくつもの不確かさに対峙することになります.

八嶋有司 《it’s a very beautiful over there》 新作
示室の四方の壁に3Dで表現された映像が投影されています.物体の形状をデータにする3Dスキャナでとらえられた日常の風景は,それと判別できる情報が削ぎ落とされた記録として展示室で再構成されています.鑑賞者が映像を見ていると,少しずつその情景が頭の中に浮かんできます.しかし,それは3Dスキャナでとらえた風景そのものではなく,鑑賞者自身の記憶と重なったイメージです.鑑賞者それぞれが思い浮かべる情景は,記録と記憶が重なるMixed Realityと言えるのかもしれません.

AR Audio Guideで変わる鑑賞体験と作品の捉え方

AR技術を用いた音声ガイドのシステム「AR Audio Guide」,パーソナルに聞こえる音とパブリックに聞こえる音に分けたり,それぞれの音が同時に重なって聞こえたりなどの音の表現方法に転用することで多層的な鑑賞体験を可能にします.
鑑賞者は,耳をふさがないタイプのイヤホンとスマートフォン型デヴァイスを身につけて会場を探索することで,デヴァイスの操作をせず,何も身につけていないのと近い身体の状態(聴覚体験)のまま,イヤホンからの音が重なり,展覧会全体を通じてMixed Realityを体験することとなります.

「AR Audio Guide」
https://sites.google.com/view/ar-audio-guide/


共同キュレーター,展示ディレクター 赤羽亨 プロフィール

情報科学芸術大学院大学 [IAMAS] メディア表現研究科教授,産業文化研究センター センター長
インタラクション・デザインに焦点をあてて,メディア・テクノロジーを使った表現についての研究を行なっている.また,メディア表現を扱ったワークショップ開発や,その内容を共有するためのアーカイヴ手法の研究にも取り組んでいる.主な活動に,「メディア芸術表現基礎ワークショップ」(文化庁メディア芸術人材育成支援事業)「3D スキャニング技術を用いたインタラクティブアートの時空間アーカイブ」(科研費 挑戦的萌芽研究)がある.

https://researchmap.jp/akka/


関連イヴェント

会期中には,子どもたちの「もっとよく知りたい」に応えるためのワークショップなど各種イヴェントを実施予定です.

さうんどまっぴんぐ ワークショップ——みえないもの,きこえるおと


開催日:2025年8月11日(月・祝)
所要時間:90分程度
定員:15名程度(事前申込制)
講師:a-semi
協力:情報科学芸術大学院大学 [IAMAS]

ギャラリーツアー


開催日時:2025年8月17日(日)午後2時—3時
定員:20名(当日先着順,ICCでは午後1時30分より受付を開始します.)
対象:小学生以上
共催:新宿区立角筈図書館

MR Audio Guide ワークショップ——ARからMRへ!


開催日:2025年9月7日(日)
所要時間:90分程度
定員:15名程度(事前申込制)
講師:AR Audio Guide チーム (glow)


最新情報はICCのウェブサイト(https://www.ntticc.or.jp/)などでお知らせします.


今後の展示予定

企画展


開催予定期間:2025年12月—2026年3月


* 展覧会名,会期などは2025年6月25日現在の情報です.
* 2025年度は「ICC アニュアル」展の開催予定はございません.
* 各展覧会における関連イヴェントなど詳細は,展覧会ごとに発行するプレスリリースにてお知らせいたします.


広報に関するお問い合わせ

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]

広報担当:赤坂恵美子
TEL:03-5353-0800 FAX:03-5353-0900
URL:https://www.ntticc.or.jp/
お問い合わせフォーム:https://www.ntticc.or.jp/ja/about/visit/contact/press/

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