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プレスリリース


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2022年5月26日

ICC アニュアル 2022 生命的なものたち

会期:2022年6月25日(土)─2023年1月15日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]  ギャラリーB ,ハイパーICC(https://hyper.ntticc.or.jp/


出品作家:ALTERNATIVE MACHINE,菅野創+加藤明洋+綿貫岳海,慶應義塾大学 徳井直生研究室 Computational Creativity Lab,小光,セマーン・ペトラ,nor,エレナ・ノックス,村山悟郎,ラービッツシスターズ




開催概要

会期:2022年6月25日(土)—2023年1月15日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]  ギャラリーB ,ハイパーICC(https://hyper.ntticc.or.jp/
開館時間:午前11時—午後6時
休館日:月曜日(月曜日が祝日もしくは振替休日の場合翌日), 保守点検日(8/7),年末年始(12/26-1/4)

入場料:一般 500円(400円),大学生 400円(300円)/高校生以下無料
(事前予約制・当日入場は事前予約者優先)
*( )内は15名様以上の団体料金
* 身体障害者手帳をお持ちの方および付添1名,65歳以上の方と高校生以下,ICC年間パスポートをお持ちの方は無料

主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC](東日本電信電話株式会社)
住所:〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
アクセス:京王新線初台駅東口から徒歩2分
お問い合わせ:フリーダイヤル 0120-144199
URL:https://www.ntticc.or.jp/

* 諸事情により開館時間の変更および休館の可能性がございます.最新情報はウェブサイトなどでお知らせします.

展示概要

「ICC アニュアル」は,これまで「オープン・スペース」展として開催してきた展覧会を,コンセプトを継承しながら, 6ヶ月間の長期展示としてリニューアルするものです.

新しいメディア・テクノロジーの動向に伴って,それに触発され,更新される,私たちの意識のありようや,現代の社会におけるテクノロジーのあり方を,メディア・アート作品をはじめ,現代のメディア環境における多様な表現によって,別の見方でとらえていきます.

現在の私たちの生活環境には,コンピュテーショナルなテクノロジーがもたらしたシステムがさまざまに実装されています.人間とコンピュータを媒介する技術の変遷は,アルゴリズムが生み出す,生命的な振る舞いによって,より自然に私たちの生活環境に浸透し,また,将来もますます進んでいくでしょう.

一方,自然の現象に見られる再帰性や偶然性を読み解き,自然のメカニズムを解析することで,テクノロジーの側からもうひとつの自然をシミュレーションし,新しい生命のあり方を定義することや,自然や生命,私たち自身をとらえ直すことが可能になりました.

このような「組織化する無機的なもの」の時代において,デジタル技術や自然の現象から生み出された新しい「生命的」なシステムとしての環境からインスピレーションを受け,そのシステムとの相互的なフィードバックによって生み出された作品,気候変動やジェンダーなどの社会的な問題,NFTやメタヴァースなどの同時代的な技術動向にもとづいた,広がりをもった作品の数々によって,これからのテクノロジーのあり方を考えます.


キュレーション:畠中実
キュレトリアルチーム:指吸保子,鹿島田知也
ハイパーICC共同キュレーション:谷口暁彦


出品作家  五十音順


ALTERNATIVE MACHINE,菅野創+加藤明洋+綿貫岳海,慶應義塾大学 徳井直生研究室 Computational Creativity Lab,小光,セマーン・ペトラ,nor,エレナ・ノックス,村山悟郎,ラービッツシスターズ

コレクション作品(有料エリア内)
グレゴリー・バーサミアン《ジャグラー》


無料展示エリア


岩井俊雄《マシュマロモニター》
映像アーカイヴ HIVE


出品作家および作品

ALTERNATIVE MACHINE 新作 リアル

ALTERNATIVE MACHINEは,「人工生命(ALife)」研究から生まれた理論や技術の社会応用に挑戦する研究者集団です.国内外のALife研究者とパートナーを組む,ALifeに特化した世界唯一のテクノロジー企業として,最適化や効率化を追求するテクノロジーのあり方ではなく,自律性や適応性,愛情や親しみ,存在感など,生命的な新たなテクノロジーのあり方を探求し,あらゆるものに生命性をインストールすることをミッションとしています.ALifeの理論や技術の研究開発をはじめ,ALifeの理論や技術を用いたプロダクト開発,アート作品の制作も行なっています.本展では,無響室内で音響とVRによる体験をする新作の展示を予定しています.

菅野創+加藤明洋+綿貫岳海(オンライン・アーティスト・イン・レジデンス)《かぞくっち》2022年 リアル,オンライン

《かぞくっち》は,現実空間の箱庭に設置された「家」と呼ばれるロボットと,その家に生息するデジタル人工生命体「かぞくっち」の家族によって構成されます.「かぞくっち」の各個体の情報(名前,生年月日,家系)はNFTに登録されており,売買することも可能です.また「かぞくっち」は繁殖可能であり産まれた卵にも自動的にNFTが発行されますが,繁殖が成功するためには,繁殖期にある二つの「家」が,物理的に適切な位置関係にある必要があります.

物理的なロボットの挙動がNFT(ブロックチェーン)上のアクションに反映されることや,「イエ」「家系」といった人間社会のメタファーが重ねられていることなど,《かぞくっち》にはブロックチェーンやNFTという新しい技術が社会にとってどのような意味をもちうるかといった,新しい社会実装の形などについて,考えるためのヒントが秘められているのではないでしょうか.
本展では,作品展示と並行して,オンライン・アーティスト・イン・レジデンス プログラムとして,会期を通じて作品のアップデートを行なっていく予定です.

慶應義塾大学 徳井直生研究室 Computational Creativity Lab リアル

慶應義塾大学 SFC 徳井直生研究室,Computational Creativity Lab(CC Lab)は,人工知能(AI)を用いた新しい創造性のあり方について,研究と表現の両面からの実践に取り組んでいます.AIを,創造性を拡張する「道具」であると同時に,人の創造的なプロセスがどのように働くのかを写し出す「鏡」として捉え,オルタナティヴな答え/アイディアを求めるためのパートナーとしてのAIのあり方を模索します.また,アートや音楽領域だけでなく,AIが社会全般に及ぼす多様な影響,AIという存在そのものがもつ意義やその本質を,表現の実践を通して問いかけようとしています.本展では,研究室が発足した2019年以降の活動成果を,複数のプロジェクトによって紹介します.また,会期中の展示替えを予定しています.

小光(オンライン・アーティスト・イン・レジデンス)「小光の部屋」 リアル,オンライン

ICC キッズ・プログラム 2021にも参加した小光が,アーティスト本人の部屋というコンセプトで展示室を設えます.キッズ・プログラムでも出品され好評を博したインタラクティヴ作品のアップデート版に加え,最近発表された新作のインタラクティヴ作品,さらに小光がコロナ禍の生活において目にしたものをモチーフにした新作のアニメーションをインスタレーションとして展示します.またオンライン・アーティスト・イン・レジデンス プログラムとして,会期中に新作のインタラクティヴ作品を制作する予定です.

セマーン・ペトラ《Openings》2022年 リアル

セマーン・ペトラは,現代の「世界」が,現実に加えてアニメ,ヴィデオゲームなどのフィクションの領域が重なるもしくは交差する総体として認識されていると捉え,映像作品として発表してきました.2021年度ICC企画展「多層世界の歩き方」に出品された「モノミス:外伝」シリーズにつづく新作《Openings》では,「聖地巡礼(アニメや映画などのフィクション作品の舞台として使われた土地に訪れること)」を再度取り上げます.そして,ヴィデオゲームのロード画面やアニメ作品のオープニング,さらに鉄道が「リミナルであること(時間または空間を移動する過程で一時的に利用されることが目的とされていること)」において共通するという観点から,作品中で思索を深めていきます.

nor《syncrowd》2022年 リアル

「同期現象」と呼ばれる自然現象を利用したキネティック・サウンド・インスタレーション.天井から吊られたフレームに取り付けられた複数の振り子が,フレームを通して互いに干渉しあうことで,まるで制御されているかのように自己同調していきます.個としては単純な振り子の振る舞いが,群衆(crowd)として互いに干渉し合うことで,同期(sync)によるうねりを持った状態や,内乱による無秩序な状態を生成し,環境を複雑に変化させ続けます.また,各振り子の揺れに合わせて鳴る音は,さまざまなパターンとなって有機的に重なり合い,ミニマル・ミュージックの音楽構造にも通じる美しさを生み出していきます.

エレナ・ノックス《The Masters》2021年 リアル

ノックスは,近年展開している「Actroid Series」において,ヒューマノイド(人間型ロボット)をモチーフに,それらが社会において機能するようになった(なりつつある)現在,どのような問題を提起する存在であるのかを,さまざまなシチュエーションを想定して考察しています.「Actroid SeriesII」の一部を成す《The Masters》では,AIキャラクターがホログラムによって提示される「キャラクター召喚装置」が用いられます.受付や簡単な応対をするために作られたヒューマノイドやAIキャラクターは女性の表象をまとうことが多いですが,ノックスは,社会システムに人間(的なもの)の顔を与えることで,私たちが誰かに制約や制限を課す際の軋轢をどのように和らげようとしているかをテーマにしています.

村山悟郎 新作 リアル

タンパク質は,「タンパク質フォールディング(折り畳み)」と呼ばれるプロセスによって,安定的に存在可能な三次元構造に自発的に折り畳まれます.2018年,AIの機械学習を利用して,タンパク質の形状をアミノ酸の配列情報から高精度で予測できるソフトウェアAlphaFoldが発表され,バイオ・インフォマティクスの分野で大きな注目を集めました.自己組織化するプロセスやパターンを絵画やドローイングを通して表現してきた村山は,自身の「織物絵画」シリーズとタンパク質フォールディングのあいだに構造発展過程の観点から類似性を見出し,2020年に《Painting Folding》と題した作品シリーズを発表しました.本展ではこれをさらに発展させ,村山の織物絵画の三次元情報からアミノ酸配列を算出し,その情報を再度AlphaFoldに予測計算させて,人間の手による織物絵画からミクロな自然に存在し得るタンパク質構造を新しくデザインすることを試みます.

ラービッツシスターズ《Crypto Miner Car》2020年 リアル,オンライン

暗号通貨のマイニングを行なう計算処理,またそれに伴い膨大に消費される電力を,いかに現在の都市や社会の基盤構造に組み入れることができるかを,気候変動の文脈から模索するプロジェクトです.展示では,暗号通貨をマイニングするGPUユニットを改造して排熱を回収し,その排熱によってミニチュアの車の動力を賄うシステムを提案します.このプロジェクトは,近代以降のステータス・シンボルとされてきた自動車を,持続的エネルギー生産と自動運転というトピックを絡めながら,富の再分配の象徴として再提示する試みでもあります.


新進アーティスト紹介コーナー「エマージェンシーズ!」 emergencies!

「エマージェンシーズ!」は,新進アーティストやクリエイターの最新作品やプロジェクトなどを紹介するコーナーです.2006年以降,これまでに合計41組の作品を展示しています.今年度は2回の開催を予定しています.

エマージェンシーズ! 042 伊敷勇琉
展示期間:2022年6月25日(土)—9月25日(日)

エマージェンシーズ! 043 髙橋星乃
展示期間:2022年10月8日(土)—2023年1月15日(日)


ICC年間パスポートの販売開始について

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]において開催される展覧会に,年度内に何度でもご入場いただけるパスポートを販売します.

販売開始日:2022年6月25日(土)予定
有効期間 :購入日(お渡し日)より2023年3月31日まで.
販売価格 :1,000円
販売場所 :ICC受付

適用対象展覧会:「ICC アニュアル 2022」,「ICC 2022年度企画展(タイトル未定)」,「Digital×北斎」

* 年間パスポート記載のご本人様のみ有効です.
* 年間パスポートご購入後の払い戻し・返金はいたしかねます.
* 年間パスポートをお忘れの場合,通常の入場料金を頂戴します.
* ご来場予約に関しては,各展覧会のウェブサイトなどで詳細をご確認ください.
* ICC キッズ・プログラム 2022は,どなたでも無料でご入場いただけます.


東京オペラシティ アートギャラリーとの相互割引

ICC 受付で,同時期に開催中の東京オペラシティ アートギャラリー企画展の入場券をご呈示いただくと,本展に団体料金でご入場いただけます.また東京オペラシティ アートギャラリー企画展にご入場の際に,本展入場券をご呈示いただいた場合も,団体料金でご入場いただけます(他の割引との併用不可,ご本人様のみ1回限り有効).


ICC 25周年記念ロゴ

ICC開館25周年にあたり.これからも変化し続けるICCをイメージしたロゴ
を制作しました.
ICCのロゴも手がけた矢萩喜從郎氏によるデザインです.


新型コロナウイルス感染症対策

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]では,新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のため,お客様ならびにスタッフの健康と安全を考慮し,ご来館される全てのお客様に以下の対応のご協力をお願い申し上げます.

下記に該当する方は,ご入館をお断りさせていただきます.

  • 37.5度以上の発熱症状がある方.(入館時にサーモカメラ及び,非接触型体温計での体温計測を実施します.)
  • 過去2週間以内に,感染拡大地域や国への渡航をされた方.
  • 発熱,咳,鼻水,倦怠感の症状が続くなど,体調不良の方.
  • マスクを着用されていない方.

最新情報はICCのウェブサイト(https://www.ntticc.or.jp/)などでお知らせします.

広報に関するお問い合わせ

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]

広報担当:赤坂恵美子
TEL:03-5353-0800 FAX:03-5353-0900
URL:https://www.ntticc.or.jp/
お問い合わせフォーム:https://www.ntticc.or.jp/ja/about/visit/contact/press/

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