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プレスリリース


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2019年5月8日

「オープン・スペース 2019 別の見方で」展
出品作品のご案内

会期:2019年5月18日(土)—2020年3月1日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]


「オープン・スペース」展は,メディア・アート作品をはじめ,現代のメディア環境における多様な表現をとりあげ,幅広い観客層に向けて紹介する展覧会です.

出品作家:青柳菜摘/岩井俊雄/梅田宏明/岡ともみ/後藤映則/JODI/シンスンベク・キムヨンフン/グレゴリー・バーサミアン/細井美裕/真鍋大度+坂本洋一+石井達哉/三上晴子/ローサ・メンクマン/リサーチ・コンプレックス NTT R&D @ICC


開催概要

会期:2019年5月18日(土)—2020年3月1日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
開館時間:午前11時—午後6時
休館日:月曜日(月曜日が祝日もしくは振替休日の場合翌日),保守点検日(8/4,2/9),年末年始(12/28–1/6)
入場無料
主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC](東日本電信電話株式会社)
住所:〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
アクセス:京王新線初台駅東口から徒歩2分
お問い合わせ:フリーダイヤル 0120-144199
E-mail:query@ntticc.or.jp
URL:https://www.ntticc.or.jp/

* 諸事情により開館時間の変更および休館の可能性がございます.最新情報はホームページなどでお知らせいたします.

展示概要

「オープン・スペース」展は,メディア・アート作品をはじめとする,現代のメディア環境における多様な表現をとりあげる,幅広い観客層に向けた展覧会です.メディア・アートにおける代表的な作品や,同時代の技術を取り入れた作品,批評的な観点を持つ作品,新進アーティストによる作品,研究機関で進行中のプロジェクトなどを展示しています.さらに,作品の理解を助ける解説とともに,作品を楽しむだけでなく,その背景にある現代の多様化したメディアやコミュニケーションの在り方,または現代のテクノロジー社会について,未来への展望や,新しい感性や美意識について考えるきっかけとなる展覧会をめざしています.

今年度は,「オープン・スペース 2019 別の見方で(Alternative Views)」と題し,世界をとらえる別の視点がこれまでも私たちの考え方を更新してきたように,世界を,あるいは技術を,別のやり方でとらえ返すことや,メディアを通じた別のものの見方を提示することをテーマにしています.

会期中には,アーティストや有識者を招いたトーク,レクチャー,シンポジウム,ワークショップ,作品解説ツアーを開催するなど,さまざまなプログラムを用意しています.そのほか,文化機関やNTTの研究所との連携などを通じて,国内外のさまざまなゲストを招いた催しを行なう予定です.

オープン・スペースとは,2006年より開始された,ギャラリーでの年度ごとに展示内容を変える展覧会,ミニ・シアター,映像アーカイヴ「HIVE」などを入場無料で公開するものです.ICCの活動理念にもとづき,より多くの方々に先進的な技術を用いた芸術表現とコミュニケーション文化の可能性を提示する開かれた場として機能することをめざしています.

出品作家および作品(順不同)

青柳菜摘《彼女の権利——フランケンシュタインによるトルコ人,あるいは現代のプロメテウス》2019年 新作

1770年にヴォルフガング・フォン・ケンペレンによって作られた自動チェス人形「トルコ人(The Turk)」と,1818年にメアリー・シェリーが19歳の時に産み出したフランケンシュタインの怪物の物語に関するリサーチをもとにした作品です.19世紀に産業革命への反動として発生したラッダイト運動(機械破壊運動)から,人工知能が人間から仕事を奪うのではとされる現代に至るまで,機械は,その存在自体によって,機械と私たちとの関係性について再考を促してきました.そのことと,シェリーが匿名で『フランケンシュタイン』を発表したように,かつて女性であることが作品発表の妨げになっていた時代があったことを通して,現代におけるメディア・テクノロジー,ジェンダーなどについて考察します.
撮影:飯岡幸子
出演:青柳亜沙実
製作:和田信太郎
協力:東京藝術大学大学院映像研究科

岩井俊雄《マシュマロスコープ》2002年

マシュマロのような形をしたオブジェの中を覗き込むと,まわりの風景や人が,まるで時間が行きつ戻りつするように変化したりして映っています.ヴィデオカメラでとらえた映像をコンピュータに蓄え,映像を再生する順番や長さを変化させることで,時間が変化しているように見えます.(2006–18年度オープン・スペース展示作品/継続)

岩井俊雄《マシュマロモニター》2002年

マシュマロのような形をしたオブジェの中を覗き込むと,映っている映像がリアルタイムにゆがんだり伸びたり縮んだりします.ヴィデオカメラでとらえた映像をコンピュータに蓄え,画面ごと,あるいは部分的に映像を表示する時間を変化させることで,空間の様子を変化させています.(2015–18年度オープン・スペース展示作品/継続)

梅田宏明 新作

後藤映則《ENERGY #01》2017年,《toki- NUMBERS #01》2017年,《アニマの再創造》2018年

《ENERGY #01》は,ある時間の中の動きをデータ化したものを,3Dプリンターでメッシュ状の立体として出力し,それらの造形物にスリット状の映像を光源としてあてることで,そこに記録された一連の時間の変化を映像として可視化する作品です.1878年にイギリス人のマイブリッジが考案した,走る馬の脚など,運動中の状態を連続した写真で記録する方法から着想を得て作られました.《toki- NUMBERS #01》では,同様の造形物を円環状にして回転させて,光源をあて,数字という記号が生きているかのように動いて見えます.
《アニマの再創造》は,旧石器時代にアニメーションの発想が存在していたという説や19世紀の映像装置にインスピレーションを受けて制作された作品です.フィクションとしてのありえたかもしれない別の映像史を描いています.

JODI《OXO》2018年

コンピュータ・ゲームとしては最初期の例のひとつであり,日本では「マルバツゲーム」「三目並べ」として知られるゲームをモチーフにした作品です.ソフトウェアやインターネットを芸術表現として扱う先駆的な二人組アーティストであるJODIは,このゲームを現在に続くコンピューティング,戦争ゲーム,人工知能などの歴史の出発点となった重要な文化的遺産と考えました.9つのディスプレイでは,「人間対AI」「人間対コンピュータ」「人間対人間」などそれぞれ異なる組み合わせの対戦を見ることができ,人間がプレイヤーになっている画面では鑑賞者がゲームに参加することができます.

シンスンベク・キムヨンフン《ノンフェイシャル・ポートレイト》2018年

画家によって「完成した肖像画を人工知能が顔として認識できないように描くこと」というルールに従って描かれたある個人の肖像画と,制作過程を記録した映像による作品です.画家が肖像画を制作しているあいだ,カメラと三つの顔検出アルゴリズムを搭載したコンピュータに監視しており,顔が認識された場合にはモニタに表示され,それを参加者に知らせます.それを参考に人工知能によって顔として認識されない肖像画を描いていきます.それによって,人工知能には不可能だが,人間には人の顔として認識できる視覚的な領域を探っています.

グレゴリー・バーサミアン《ジャグラー》1997年

アニメーションなど映像装置の原型ともいえる原理を応用した,ストロボの光を利用した立体的ア二メーションです.受話器を手にした人体がそれを中空に投げ上げると,放り上げられた受話器は哺乳壜,サイコロなどへと形態を変容させながら再び人体の手へと戻ってきます.残像の原理を利用して,人間と機械の間にある希望と葛藤を表現した作品です.ICCコレクション作品.(2006–18年度オープン・スペース展示作品/継続)

細井美裕《Lenna》2019年 新作

この作品は,多数の音声チャンネルを使用して,音像の定位や音場の広がりを作り出す,声のみを素材にした空間的な音楽作品ですが,マルチチャンネルの制作および視聴環境に対する提案と実践をうながす「音を作る環境,聴く環境を考え,実践するための作品」として制作されました.展示においては,別のフォーマットで音場を再生できるシステムを使用して,体験できるようにしています.タイトルは,画像処理の論文などでよく使われるテスト画像として知られる,女性のポートレート「Lenna」に由来し,マルチチャンネル作品における二次利用が可能なサンプルとして配布され,新しい規格における視聴環境や流通などの議論の活性化につながる試みが誘発されることを目指しています.
コンセプト/声 : 細井美裕
作曲:上水樽力
ミックス:葛西敏彦(studio ATLIO),蓮尾美沙希
マスタリング:風間萌(studio ATLIO)
アシスタント:飯塚晃弘(studio ATLIO)
立体音響デザイン:蓮尾美沙希
立体音響システム:久保二朗(株式会社アコースティックフィールド)

真鍋大度+坂本洋一+石井達哉《Light Field Theater》2018年

現実の光と,コンピュテーショナルライトと呼ばれる,コンピュータで複雑な計算を行なうことによって実現可能となる光の表現のひとつである,ライトフィールド(Light Field)技術によって再構成された光を用いて制作された,光のパフォーマンス作品です.これまでの拡張現実技術(AR)と仮想現実技術(VR)を用いた仮想的な3D映像空間ではなく,現実と仮想世界の境界線を曖昧にする作品を継承し,肉眼で観ることのできる3Dの光の表現に関する研究開発を行ない,より肉眼で見た時の感覚に近い立体映像を生成する新たな表現をめざし,株式会社アスカネットが開発するレンズアレイとロボットアームでコントロールする光源やオブジェクトを用いて制作されています.また,肉眼で見るものすべては現実なのか,そして現実とは何かということを問う作品でもあります.
機材協力:株式会社アスカネット
制作協力:株式会社ライゾマティクス

三上晴子《Eye-Tracking Informatics》2011/19年

体験者の視線を視線入力装置によって感知し,仮想の3次元空間内に視線のデータによるイメージを生成する作品です.80年代から活動した日本のメディア・アートを代表するアーティスト 三上晴子が,「視ることそのものを視る」ことをコンセプトに1996年に制作した《Molecular Informatics》をリメイクする形で2011年に発表された《Eye-Tracking Informatics》を元に,2015年の三上の死去後,山口情報芸術センター [YCAM]がアップデートと修復を行なった最新版を展示します.

ローサ・メンクマン《Behind the White Shadows of Image Processing》2019年

写真,映画,テレビ,そしてコンピュータの画像処理などの分野で,画質検証のために用いられてきたテスト画像をテーマにした映像作品です.数十年にわたり,これらのテスト画像には白人女性が写ったものが,しばしば被写体本人の了解なしに使われ続けてきました.このことは,白人の肌色が最優先できれいに再現されるように技術が洗練されることを意味し,画像処理技術における白人優位的な影響が見てとれます.この作品では,女性たちに声を与え,彼女たち自身の歴史について語らせる映像によって,完全に論理的に構築されていると思われがちなエンジニアリングの世界にも,私たちの社会における価値観やときには偏見が染み込んでいることが指摘されます.


連携プロジェクト展示:リサーチ・コンプレックス NTT R&D @ICC

「リサーチ・コンプレックス NTT R&D @ICC」は,2017年度の「オープン・スペース 2017 未来の再創造」展から開始された,NTTの研究所の先端的な取り組みをICCの展示活動の中で紹介し,未来の人間および社会に関するコンセプトを提案する場です.
オリンピック・パラリンピックを目前にした今年度は,新しいスポーツ鑑賞体験やエンタテイメント体験,コミュニケーションの体験を,触覚通信をはじめとする新たな通信技術によって実現するといった実験的な試みを行なう予定です.

展示作品例
NTTコミュニケーション科学基礎研究所「触れてつながるラボ」2019年

触れてつながることで生み出される人と人の関係性や,身体と社会を結ぶ触覚関連技術,触覚通信コミュニケーションの実験的な展示を行ないます.展示は,テーマを一定期間ごとに入れ替え,展開していく予定です.期間中には音声や映像に加え,振動を伝送することで遠隔地とのコミュニケーションの幅を広げます.

《触感TV(Tactile TV)》2018年

Tactile TVは,コンテンツ配信で利用されるメディア格納領域に,新たに「Tactile(触覚)」データを含めることで,映像や音声に留まらない近未来の鑑賞体験を作り出します.(2017–18年度オープン・スペース展示作品/継続)
制作:NTTコミュニケーション科学基礎研究所
研究協力:慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 Embodied Media Project
制作協力:dot by dot inc.

岡ともみ,渡邊淳司 新作

公衆電話はその登場以来,他の電話と同様に話し手ふたりの距離を無化してきましたが,一方で10円あたりの通話時間は最長77.5秒から最短8秒と通話機器間の距離と時間帯によって大きく差があり,通話する互いの距離を可視化しているメディアでもあります.本作では,「10円」という縛りの中でメッセージを残すことで,お互いの距離感や電話をした時間帯を意識させ,通話する物理的な身体を再び取り戻すことを試みます.

《自分の顔を探せ!》2016 年

人間は,自分の顔と他人の顔をどのように識別しているのでしょうか.本展示では,撮影された顔写真を元に眉・目・鼻・口の位置やサイズ,顔輪郭の形状を変化させた9枚と,オリジナルの1枚が提示されます.自分の記憶と照らし合わせながら,10枚の顔写真から「本物」の1枚を探しだす過程を通して,顔の認知や記憶の仕組みについて考えるきっかけを提示します.(2017–18年度オープン・スペース展示作品/継続)
企画:渡邊淳司(NTTコミュニケーション科学基礎研究所,NTTサービスエボリューション研究所)
技術協力:吉田成朗(東京大学大学院情報理工学系研究科 廣瀬・谷川・鳴海研究室*),川瀬佑司(東京大学大学院情報理工学系研究科 廣瀬・谷川・鳴海研究室*)
体験デザイン協力:日本基礎心理学会「心の実験パッケージ」開発研究委員会
システム開発協力:川鍋徹(アートアンドプログラム株式会社)
* 所属は制作当時のものです.


新進アーティスト紹介コーナー「エマージェンシーズ!」 emergencies!

「エマージェンシーズ!」は,今後期待される新進アーティストやクリエイターの最新の作品やプロジェクトなどを紹介するコーナーです.(年間3回展示予定)

エマージェンシーズ!037 尾焼津早織 「ハイパーフレーミング・コミック」

展示期間:2019年5月18日(土)—8月3日(土)

「ハイパーフレーミング・コミック」とは,尾焼津による造語で,彼女が作るマンガを元にした映像作品を指しています.ここで用いられる「ハイパーフレーミング」とは,ページというフレームに囚われない自由なコマ構成が施された静止画のマンガを,ズームやパンニングといったカメラワークで読ませる手法のことを指し,ストーリーの展開とともに全体のコマ構成を想像しながら作品に没入させることをねらいとしています.新作を含むシリーズ全3作品には全て異なる手法が試みられ,新たなマンガ体験の可能性にアプローチしています.

エマージェンシーズ!038 玉木晶子

展示期間:2019年9月3日(火)—11月17日(日)(予定)

エマージェンシーズ!039 上村洋一

展示期間:2019年12月10日(火)—2020年3月1日(日)(予定)


HIVE

ICCの映像アーカイヴ「HIVE」(ハイヴ)では,ICCの所蔵するヴィデオ・アート作品,アーティスト,科学者,批評家などのインタヴュー映像,1997年の開館以後開催されてきたICCの数多くの活動の映像記録をデジタル化し,コンピュータ端末から視聴することができます.また,上記のコンテンツのうち一部はHIVEのウェブサイト (https://hive.ntticc.or.jp/)からも視聴可能です.ウェブ版の映像には原則としてクリエイティブ・コモンズ・ライセンスが付与され,非営利目的での創造的利用を可能にすることで,文化資源としてのICCの活動記録をよりオープンなかたちで社会に開示することをめざしています.

「オープン・スペース 2019 別の見方で」展関連イヴェント

会期中にはアーティストや有識者を招いたトーク,レクチャー,シンポジウム,ワークショップを開催するなど,さまざまなプログラムを用意しています.

ギャラリーツアー

ICC学芸スタッフが展示作品について解説します.毎月1回開催を予定しています.
定員:各回20名(事前予約不要)

* その他関連イヴェントについて,詳しくはホームページなどで最新の情報をお知らせいたします.

お問い合わせ

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]

広報担当:赤坂恵美子
TEL:03-5353-0800 FAX:03-5353-0900
E-mail:query@ntticc.or.jp
URL:https://www.ntticc.or.jp/

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