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プロフィール

《エルドクンデ(地球の調査)》2015年

右:ジョン・ウッド:1969年香港生まれ
左:ポール・ハリソン:1966年英国ウルヴァーハンプトン生まれ

1989年にバース・カレッジで出会い,1993年から共同で作品を制作.シングル・チャンネルのヴィデオ作品,マルチ・スクリーンのヴィデオ・インスタレーション,印刷物,ドローイング,彫刻など多彩な形態の作品を発表し,それぞれで高度な美学的探求と実存主義的なコメディを融合させている.彼らの簡潔で気の利いた作品では,彼ら自身が行なうアクション,静止または動作するさまざまな小道具,またはその双方のコンビネーションが登場し,アートの制作や日々の生活に伴う喜びと苦しみを表現している.ヴィデオは厳密な内在的論理に従っており,繰り広げられるアクションは作品のもつ時間と直接関連がある.この「論理的世界」のなかでは,これといった理由もなくアクションが起こり,環境とその中にいるものとのあいだに緊張状態が生まれ,遊びが促され,作品への影響は意図的に混ぜ合わされる.その多くが批評家トム・ラボックによって「彫刻的しくじり」と称された,常に成功するわけではない動きと素材の実験において,ウッド&ハリソンは多くの発明,繊細なドタバタ喜劇,そしてちょっとした陽気なメランコリーを使って,あらゆる創造行為の裏にあるひらめきと,それをもたらした汗(努力)——そしてときには少しの絶望も——を露にする.

→過去に参加した展示・イヴェント